暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
111話:『星々(れきし)』(後編)
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? お前は答えを』
「…はい。俺なりに」
でもそれで終わりではない。青年はそう尋ねてきた。
『答えを見つけた、それでもお前の旅は終わらない筈だ』
人は誰でも、自分のいるべき
世界
(
ばしょ
)
を探している。そこはきっと偽りのない、陽のあたる
世界
(
ばしょ
)
だ。
それをお前は見つけたか? その
世界
(
ばしょ
)
に辿り着いたか?
「どう、でしょうか…自分の事はどうだかわかりませんけど……少なくとも、あいつらの事は大切に思ってます」
あいつらを、そしてあいつらの生きる
世界
(
ばしょ
)
を、必ず守る。そんな決意を固めたつもりだ。
『ふ〜ん…ま、俺にはないこと話だが』
「そんなことないでしょう? あなただって見つけたんじゃないんですか? 自分のいるべき―――いや、自分がいたい
世界
(
ばしょ
)
を」
『……まぁ、な…』
こちらの質問に、まんざらでもない様子で返す青年。口ではなんだかんだ言っているが、この人はきっと……
「―――守りたいんです、あいつらを。そしてあいつらが笑っていられる世界を。その為に俺は、戦い続けます」
戦う理由、その根本は今でも変わらない。この両手に世界は広すぎるかもしれないけど、それでも守りたいと願う。
『―――そう、
戦い
(
たび
)
を恐れるな。その気持ちを忘れなければ、きっとお前も戦っていける。あいつらのように』
そう言って見上げる青年。それにつられて再び、
空間
(
そら
)
に光る星を見上げた。
無数の星の中でより強い輝きを放つ13の星。それらが一瞬光ったと思うと、流れ星のように降ってきた。
そして青年の背後に揃うと、互いに星座のように光の線を結び始める。
出来上がった紋章、それはとても見慣れたもの。そう、それは破壊≠フ……
―――13の
星
(
きせき
)
が紡いだ伝説≠フ紋章だ。
『……この先に、お前達≠待つやつらがいる』
いってやれ、と。青年は少し投げやりに言う。
「はいッ―――ありがとうございます!」
最後にお礼を言い、紋章に向かって駆け出した。青年の脇を通り―――その一瞬、彼が笑っているように見えた。
だが気にせず、そのまま直進する。もう迷いはない。見つけた答えを胸に、ただひたむきに前へ進もう。自分のいるべき
世界
(
ばしょ
)
まで。
そして13の星で出来た紋章を潜り抜けた瞬間、
―――視界は光に包まれ、白色だけになった。
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