第184話 反董卓連合
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も当然と言える。しかし、董卓の最有力の敵対者である正宗の元を選んだ理由は気になるところだった。
「車騎将軍の元が一番安全と思いました。元董仲穎配下と言うだけで、今後寝首をかかれる可能性がありますが、そないなこと車騎将軍はなさらないと思ってます」
正宗は目を瞑り納得したように頷いていた。
「よろしいのではないでしょうか」
揚羽が徐に喋り出した。
「間者として紛れ込むために参ったかもしれませんよ」
風は張遼を見ながら淡々と言った。張遼は沈黙したまま正宗達の様子を見守っていた。
「間者の可能性はあります。ですが、ここで彼女を受け入れることは今後に役立つことでしょう。董仲穎配下の一角を担う武将が主の元を去り、車騎将軍に客分として身を寄せている。この事実は大きいと思います。今後、董仲穎側からの離散者も投降しやすいでしょう」
揚羽は冷厳な面持ちで正宗に自分の考えを披露した。
「こちらに利益はありますが、間者である場合の不利益の方が大きいと思いますよ」
風は揚羽の考えに賛同出来ない様子で淡々と答えた。
「正宗様はどうお考えでしょうか?」
揚羽は風と議論しても平行線と考えたのか、正宗に話を振った。風も正宗の意見を求めている様子だった。
「風の考えも納得できることだな。揚羽、張中郎将を客分と招こうと思う。ただし」
正宗は言葉を切り張遼を見た。
「張中郎将、事態が事態である。不自由をさせるかもしれないが、しばし軟禁させてもらうぞ」
正宗は揚羽と風の両方の意見の折衷案の立場をとった。両名とも概ね満足そうだった。
「車騎将軍、ご配慮いただき感謝いたします」
張遼は正宗から制限を受けたが客分として受け入れられたことを感謝し礼を言った。彼女は安堵している表情をしていた。
張遼は正宗から?城内城にある屋敷を与えられた。彼女は侍女に案内され屋敷に向かった。その屋敷の警備・監視をかねて城兵も同行した。
「本当によろしかったんですか?」
風は正宗のことを見た。正宗は意味深な笑みを浮かべた。
「間者の可能性は低い」
「その理由を教えてもらえますか〜?」
「有り得ない行動をして奇を狙ったとも言えるが、冷静に行動ができる張文遠であれば私を害すことで董仲穎に利益が無いことは分かるはずだ。風、賈文和は私と董仲穎の面会を拒んだ後、私と董仲穎の面会を申し入れたのは張文遠なのだ。間者として私に潜り込むつもりであれば、こんな回りくどい真似はしないと思わないか?」
正宗が張遼との遣り取りについて風に説明するとしばし沈黙した。
「董仲穎側は一枚岩では無いということですね〜。すると張文遠は董仲穎を助命を狙っているとなりますね。それなら正宗様
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