機動戦艦ナデシコ
1408話
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向けていたのだから。
当然だろう。視線の先にある艦は、全長という意味ではナデシコの2倍近くあったのだから。
とてもではないが、ナデシコの同型艦という意味でナデシコ級という名前を貰えるような姿には見えない。
「あの艦が、ナデシコ級2番艦コスモスよ」
自慢気に告げるエリナだが、それを聞く俺達はただ唖然とするだけだ。
そんな中、最初に我に返ったのは俺。
いやまぁ、ナデシコ級と聞いていたから驚いたが、このコスモスという艦を純粋に見れば、確かにエリナが自信を持っているだけの事はあると理解したからだ。
「主砲は、艦首のグラビティブラストか?」
「ええ、そうよ。一撃の威力はナデシコよりも低いけど、その代わり五連装グラビティブラストを二門装備。総合的な火力で考えれば、ナデシコを圧倒出来るだけのものを持っているわ」
「……だろうな」
多連装系の武装というのは、シャドウミラーでもそれなりに研究されている。
シロガネとかで採用されているし。
実際、潤沢にエネルギーがあり、それでいて整備についての問題も対処出来るのであれば、多連装の武装というのは強力極まりないのだ。
その辺の問題を解決するのが難しいというのも事実だが。
「他にも、前部ブレードを展開すれば他の艦の補修や整備が出来るという能力を持つドック艦でもあるわ」
攻撃力を持ったラビアンローズ? それがエリナの説明を聞いて連想した事だ。
実際にはラビアンローズとは似ても似つかない外見なんだけど。
いや、ラビアンローズと似ている艦なんて殆ど存在しないか。
花の形をしたラビアンローズは、それだけ特殊なドック艦なんだし。
「けど、これをナデシコ級って呼ぶのはちょっと無理がない?」
あ、美砂があっさりと俺の疑問を……
エリナも多少は自覚があったのだろう。少しだけ恥ずかしそうにしながらも口を開く。
「その、相転移エンジンを使ってるし、ナデシコを設計した時に得たデータを流用して、技術も継承してるんだから、ナデシコ級でいいんじゃない?」
「……まぁ、エリナがそれでいいのなら、別に構わないけど」
「うっ、わ、私だっておかしいとは思ってるわよ。けど、しょうがないでしょ? ネルガルの方でそう決まったんだから」
うん、やっぱりエリナも色々と思うところはあった訳だ。
「それで、これが2番艦なら、他にも3番艦、4番艦とかあるんだったよな?」
この前の戦闘でアカツキが言っていたんだから、完全な誤魔化しって訳じゃないだろう。
そして実際、エリナは俺の言葉に頷きを返す。
「ええ、そっちも見てみる? まぁ、完成度という点ではコスモスに劣るけど、完成すれば強力な戦力になる筈よ」
「へぇ……興味深いな」
五連装グラ
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