第18話 オハラの異変
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を回ってみましょう。何処かに視線の穴が有るかもしれません」
吹雪の提案を受けて、とりあえず島を一周することに。
「司令官、オレたちなら先に彼処を通って上陸できそうだ。許可をくれ」
俺の横に立って天龍が指し示す先を見る。確かに船の大きさに比べて、人型程の小ささで海上を進める艦娘なら、気づかれずに通り抜けられそうだ。
辺りを少し観察して危険が少ないことを確認してから、天龍達に指示を出す。
「天龍と夕立は、彼処を通って先に上陸してから島で何が起こっているのか様子を確認してくれ。図書館の人達の安否確認を優先して、極力戦闘は避けること。そして無理はせず、自分の身を一番に考えること。危なかったら逃げるんだ、良いね?」
「了解、司令官。行くぞ、夕立!」
「提督も気をつけてね! お先っぽい!」
天龍と夕立を先に行かせて、残った吹雪と舞風と一緒に島を一周して海軍の船を確認していく。
「向こうは、仕掛けては来ないか」
「こちらに興味を示しませんね」
一度海軍の船に接近してみて挑発して見せたけど、吹雪の言う通り海軍達は興味を示さず動く気配が無かった。仕掛けてきたら一度離脱してみるか、と考えていたけれど……。
どうやら、彼等の目的はオハラに完全に固定されているらしい。
「俺達も、海軍の目を避けて隠れて島に上陸しよう」
彼等の視線の穴を見つけて、こっそりとオハラ上陸を完了する。そして、俺と吹雪に舞風の3人で急いで島の中央にある図書館へと向かった。
***
「オイオイ、こいつは、どうなってやがるんだ!?」
天龍の視線の先には、炎に纏わりつかれた大樹があった。オハラにある世界一とも言われる図書館が、燃えていたのだ。
「天龍! あそこに人が居るっぽい!」
夕立の視線の先には、確かに数人の男たちが何かをしているのが見えた。二人は急いでその男たちに近づいて、何があったのか事情を聞く。
「おい、おまえら。一体何が起こったんだ?」
「天龍ちゃんに夕立ちゃん! コレは、海軍の奴らの仕業なんだ!」
島の周りに居た多くの海軍船を見ていた二人は、その答えをある程度予想していた。
「何故? 奴らは何故この場所を襲撃してきたんだ」
天龍の疑問に、答えを言いよどむ男達。だが、意を決して一人の男が海軍の襲ってきた原因となるであろう事情を説明した。
「クローバー博士や俺達は、求めては成らない禁断の智慧、”歴史の本文”についての研究を進めていたんだ。それが、海軍の奴らにバレてッ!」
「ポーネグリフ?」
「ああ、そうだ。ソレを知れば、空白の100年の歴史が紐解かれると言われている知識。しかし、政府の人間や海軍達は、その100年の歴史を隠したがっているらしい。知られ
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