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魔王に直々に滅ぼされた彼女はゾンビ化して世界を救うそうです
第13話『ギルド』
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眼を、先程の光景をなぞるようにその肉を削ぎ落としていく。

「っ、が、ぁ"ぁぁぁぁぁぁぁ"っ!ア"、ぁ"ぁ"ぁ"ぁぁぁ"ぁ"ぁ"ッ!?」

 全身から絶えず襲い来る灼熱の感覚と、決して耐える事など不可能だと告げるような激痛に、口から漏れ出た絶叫が辺りを満たしていく。堪らず彼が全身を抱えるように倒れ込み、マトモに神経の通わなくなった体がガタガタと痙攣している。
 辛うじてヒトの形を保っている肉体はドス黒く変色した肉塊だらけで、その姿はあまりに惨い。その殆ど命を失ったと形容しても過言ではない様に死神は慈悲すら与えず、容赦無くその鎌を──いたぶる様に、まだ死なせないとでも言う様に、未だ形をなんとか保っていた左足に振り下ろした。


 ブチンッ!


「――ッ、ぁ"ぁあ、がぁぁぁ"ぁ"ぁぁぁ"ぁ"ぁ"ぁぁぁ"ぁあぁぁぁっ!!」

 左足が、根本から『削り切られる』。
 再度の絶叫と血飛沫が辺りに撒き散らされ、ソレを一身に受けた死神が舌に付着した血液を飲み込んで、ニィィ、とその口を恐ろしく歪ませる。

 ソレに味をしめたかの様に死神は頬に付いた返り血を舐め取り、もう一度、武器とも形容し難い巨大な"ソレ"を振り上げる。

 ブチンッ。

「っ、が、ぁぁぁぁ"ぁ"ぁ"あぁぁ"ぁぁぁぁぁぁぁ"ッ!?」

 もう一度、振り上げる。

 ブチンッ。

「ひ、ぎぁぁ"ぁぁぁ"っ……ぃ、ぁ、……っ。ゃ、め……っ"ぇ……ぁ"め、て、ぐ、ぇ"……っ!」

 もう一度。

 ブチンッ。

「ぉ……ぇ"……っ、ぃ、ぁ……ぁ"……っ、じぃ"、ぁぅ"……なぃ"……ッ」

 もう一度。

 ブチンッ。

「――。」

 もう一度。

 ブチンッ。

「――」

 もう一度。

 ブチンッ。

 もう一度。

 ブチンッ。

 もう一度。

 もう一度。

 もう一度──



「――あァ、うめェ。……久々の食いモンだ、やっとありつけるなァ」

 残虐の死神は、醜くその頬を歪ませる。
 スクラップとなった男の骸の黒く変色した肉を引き千切り、思いっきり頬張り、咀嚼する。一噛みする毎に紅とも黒とも言えないようなそんな何かが口端から数滴こぼれ落ち、死神は己の腕でその液体を拭い取る。
 空腹の腹に、久々の肉が染み渡っていく。肉に染み込んだドス黒い毒は自然と分解され、やがて魔力へと変質し、死神の体を構成する魔力へと変換されていく。

 ぐちゃり、ぐちゃり、ぐちゃり。

 静寂の荒野にただひたすら咀嚼音だけが鳴り、吐き気を催すような悪臭が広がっている。
 が、ソレすら死神は気にも留めず、ただ目の前の食料にのみ意識を集中していた。

 吸収したマナが、四肢に染み渡って
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