第二話 対面と襲撃
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てるのでゲートが開かないんです。』
「管制室を!?やけに準備がいいな。」
『陸戦隊は本艦を守るので手一杯です。そちらでどうにか出来ませんか?』
「分かった、やってみる。オーヴァー。」
通信を切る。部下達の視線がこっちに向いている。どうするのか。そう問い掛けているのだろう。
「……よし、ジャック、シリル、サキ。お前らは議長の護衛だ。ラヴクラフトに戻れ。」
「はっ!」
「了解♪」
「頑張ります!」
「エディ。お前は俺と管制室の制圧だ。来い。」
「ええー、私じゃなきゃ駄目ですかー?」
「駄目だ。お前の射撃が必要だ。」
文句を言いつつも準備するエディ。他の三人も既に何時でも撃てるようになっている。
「いいな?迷わず撃て。一人も欠けるなよ。」
「「「「了解!!」」」」
宇宙港内部は不気味な程に静まり返っている。巻き込まれた民間人達は、まるでそれが禁忌だとでも言うように、極度に音を立てない。
管制室の前の廊下には二人の男が完全武装で見回っていた。そこら辺のテロリストの装備じゃない。どっかの特殊部隊だ。
数歩後を付いてきているエディに、ハンドサインで作戦を伝える。了解のサインを返してきたのを確認し、一気に動く。
一人目が廊下の角まで来たところで襲い、頸を極めて絞め落とした。異変に気付いたもう一人が駆け寄ってくると、そいつに一人目を盾にして向かい合う。一瞬躊躇ったその隙に気絶した男を押しやり、二人目にぶつける。
慌てて後ろに退いた男の下半身にタックルし、床に押し倒す。位置関係を逆転して立ち上がるや否や、男がサブマシンガンをこちらに指向する。次の瞬間、男の頭に真紅の華が咲いた。
「……ナイス、エディ。」
エディの拳銃には減音器が取り付けられ、その筒先からは硝煙がたっている。
「いえいえ、たいちょーが上手く引き付けたお陰ですー。」
エディはこと射撃においては凄まじく謙虚だ。何でもエディの狙撃の師匠曰く『スナイパーは何時如何なるときも臆病たれ。』ということで、誉められても調子に乗りたくないのだとか。
実際にエディは拳銃で50m離れた的に対して3cm直径内に集弾させられる。
「よし、突入するか。」
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