第三話 大体ここまでがプロローグ
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い。はずである。
「いや、でも。ほら、あいつは炊事以外なんもできないけど?」
「人間はなんにでもなれる・・・」
「妖怪にも」
「幽霊にも」
「・・・化け物にも、でしょ?」きゅうがニッと笑った。
これから起こることを考え始めたら、自然と笑みが浮かんできた。次々に生まれた笑みが会議室を埋め尽くしていく。狐も、鬼も、兎も、猫も。みんなが笑い始めた。笑いが笑いを生み、笑いが笑いにつながる。何が面白いかもわからなくなり、みんな、ただ、笑い続けた。
そして次の日、号外新聞により、今回の祭りは『だいだらぼっち他暇つぶし大騒ぎ祭り』に決定したことを報じた。
私は今日もいつもどうりに箒で外を掃きます。これが仕事、日課。労働、バンザイ。
すると、今日もズズン、と2回、地ならしが起き、砂煙が立ち上りました。町民達がそちらに気を取られている間に、私は拉致されてしまいましたとさ。
もちろん犯人は、一日目に出会ったあの猫割合の高いグループでした。
そして同じ場所に座らされ、性懲りもなく私は勧誘をされるのです。ただ今となっては私も常連さん。お茶やお菓子が用意されています。
「だからクロちゃん、私はそんなグループには入りませんよ?」
ボス猫さんは黒い毛並みをしているので私はクロちゃんと呼んでいます。
「お前、今日の新聞を見ていないのか!?」
クロちゃんは丸い目を見開き肉に覆われた顎をぶるんと揺らしながら新聞を取り出した。
「『だいだらぼっち他暇つぶし大騒ぎ祭り』・・・。なんです、これ?」雀の眉間にしわが寄る。
「見出し以外もちゃんと読むんだよ!」
「はいはい。えっ、と。『昨今世間を騒がせた生者遭遇事件。先日、高天原会議でこの生者、西宮雀を祭りの大元にすることを決定した。』っと・・・。」
雀は周りの猫たちを見渡し
「いまいち要領がつかめないんだけど?」
「だ、から!おまえがだいだらぼっちにされるんだよ!」
「いや、なれないよ」雀の眉間のしわと頭の上のクエスチョンマークは一向に消えない。
「あ、あ!こ、れだ、から!」クロちゃんが頭をガシガシと掻き毟り地団太を踏む。
「いいか!?お前は長生きじゃないからそんなことが言えるんだ!いや、まあ私も六十年そこらしか生きとらんが!」
「あれ、四十代だとおもってた」
「お前とは生きてる時間が違うんだ!でも!考えろ!高天原会議メンバーはいつから生きてるかわからん!あの猫又も私が生まれてから容姿をシワ一つも変えない化け物だ!」
「あれ、ところで平均寿命てどのくらいなの?」
「平均して百五十だ、長く生きても二百年だろうね」
「へえ」
「でもあいつらは、私のばあちゃんの代から生きている。つまり!最低でも200以上!生きることに飽きているから。こんなことができる・・・」
「ほお」
「ほかに書い
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