暁 〜小説投稿サイト〜
FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
牛乳買ってくる
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コーヒーを頼む人もいるらしい。

「あ・・・そういうことだったんですか」

それを聞いたシリルは、自分が勘違いしてたようで、ホッとひと安心していた。彼が何を考えていたのか、少々追求したいところではあるが、リオンくんはジュビアさんと来てみたいと前々から話していたこともあり、偽物の手を引き店内へと入っていく。

二人が店の中に入った後すぐに茂みから現れると、カフェの窓から店内を覗き込む。その位置にリオンくんたちが案内されてきたので、監視のために移動する手間がなくなり、ちょっとラッキー。

「あれ?」
「シリル、どうしたのかな?」

店員に案内され、早々に席についたリオンくん。それに対し、ジュビア姉に扮したシリルはソファに腰かけたのに、なかなか座る位置が決まらずモジモジしている。
リオンくんも気になったようで声をかけたが、シリルは苦笑いするだけで理由を話そうとしない。

「・・・あ!!」

店内の声が聞こえないためどうしたのかわからずにいると、シリルの視線から落ち着かない理由がわかった。
シリルはシークレットブーツで身長を盛ってはいるものの、本物のそれには遠く及ばない。せいぜい俺やシェリアくらいのがいいところだ。リオンくんも最初は気にしていたが、今は何とも思ってないようで気にしなかったけど、今はそれが仇となっているのである。

身長が低いということは、椅子に腰かけた際の高さも低いということなのは言うまでもない。普段は何の問題もないのだけれども、今日のシリルの胸には、ジュビアさんを模して作った大きな膨らみがある。
彼が座ると、それがちょうどテーブルに当たり潰れるのである。だから距離を置こうとすると、今度はリオンくんとの距離感が微妙になる。だから彼はどうすればいいのか迷っており、モゾモゾとしているのだ。

暫しの時間配置を考えていると、少女はある結論に至ったらしく、背筋を伸ばしそこに腰かける。

「「「!!」」」

彼のその判断に思わず突っ込みそうになった。窓を突き破ってド突きたい衝動を堪え、気持ちを落ち着ける。
少年はあろうことか、作られた大きな胸をテーブルの上に置くように座ったのである。その行動にはリオンくんも目を疑ったが、その話題に触れるのは邪道だろうと何も言わずにメニューを広げ、シリルと一緒にそれを見ている。

「ねぇ、シェリア」
「何?ウェンディ」

まさかの選択に衝撃を受けたものの、なんとかなりそうだと思い黙って見ることにしていると、隣の少女たちが声をワントーン落として話を始める。

「なんで私たちの周りにはお胸が大きい人が多いのかな?」
「なんでだろうね」

負のオーラを放ちながら自分たちの胸を触っている天空の魔導士たち。そのどす黒いオーラに、俺は戦慄し、距離を置くことにした。

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