暁 〜小説投稿サイト〜
FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
牛乳買ってくる
[5/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

「ごめん、助かる」

それに気付いたシェリアがどこからか飲み物を買ってきてくれたらしく、それを受け取り一口口に含む。その間に、二人が角を曲がり視界から消えてしまったので、ペットボトルの蓋も閉めずに大急ぎで後を追いかける。

「いた?」
「うん。全然大丈夫」

見失ってしまうかと心配したが、そんなことは起こるはずもなく、二人はこの街の探索を楽しそうに続けていた。

「シェリア、レオン。見失わないように、横から追いかけない?」

すると、ウェンディがこの通りのすぐそばにある公園を指さす。うちの街には魔法学校があることもあり、公園はそれなりの規模を誇っている。公園で玉遊びをした際、ボールが外に出ないようにと草むらがたくさんあるのだが、そこに隠れれば、近くで二人の様子を観察できるとウェンディは考えたようだ。

「いいね!!それ」
「見失うこともなくなりそうだ」

ウェンディの意見を取り入れ、すぐさま場所を移動する。シリルは俺たちが後ろから付いてきていることに気付いているから、移動した際にこちらをチラッと見てたけど、リオンくんは全然気付く様子がないのでひと安心だな。

「ん?どうした、ジュビア」
「え!?な・・・何がですか!?」

俺たちが移動を終える間際にシリルから何かを感じ取ったリオンくん。もしかして彼の視線でこちらの存在がバレたのかと焦り、滑り込むように草むらに飛び込む。

「お前が汗をかくなんて、珍しいな」

しかし、そんな心配はどうやら必要なかったようだ。リオンさんは普段厚着をしているにも関わらず、汗をかくことがないジュビアさんの額に浮かぶそれを見て、心配しているだけだったのだから。

「きょ・・・今日は暑いですからね!!ジュビアも少しくらいは・・・」

シリルは水の魔導士だからか、それなりに体温調節はうまい。しかし、ジュビアさんのような厚手のドレスにニット帽まで被っているとなると、さすがの彼にも限界があるようだ。

「全く・・・風邪をひいてしまうではないか」

そう言ってリオンくんはポケットからハンカチを取り出すと、彼女の顔を優しく触る。その際彼の顔があまりにも近付いてしまったこともあり、シリルが顔を赤くしていたが、なんとか耐えてくれたようで事なきを得る。

「少し休もうか、今日は暑いからな」
「え!?」

シリルの汗を拭き取ると、リオンくんはそんな提案をする。しかし、シリルは何か驚いたように首をブンブン振っている。

「い!!いえ!!大丈夫ですよ!!」
「気にするな。ちょうどこの店のアイスラテを紹介したいと思ってたんだ」

現在リオンくんたちがいる場所の目の前にあるカフェ。そこはよくカップルが訪れるデートスポットなのだが、一人で入るにも適しているので、よくここで休憩に
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ