暁 〜小説投稿サイト〜
FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
牛乳買ってくる
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「グレイ様は一人で仕事に行ってしまって・・・」
「何!?全くあいつは――――」

ジュビア姉になりきりリオンくんと近況(ウソ情報)を話しているシリル。あいつ、嫌がってたわりにもノリノリだな。意外と演技が得意なのかもしれない。

「ん?ジュビア、少し小さくなったか?」
「リオン様が大きくなったんじゃないですか?」
「おいおい、俺はもう26だぞ。さすがに背は伸びんだろう」

リオンくん・・・違和感を持っているならとっとと気付いてくれ。いい加減シリルが辛そうだぞ。泣きそうな目でこっちに助けを求めてきてるし。

「そうだ!!ジュビア!!よかったら街に出ないか!?」

すると、テンションが上がってきたのか、リオンくんがそんな提案をしてくる。

「えっと・・・」

ここまで気付かれないと、バレた時のリオンくんの落胆ぶりが想像できる。なので、長時間一緒にいると正体がバレ、リオンくんがさらに落ち込むかもしれない。そう考えたシリルは、これからどうすればいいのか目で指示を煽ってきた。

「どうする?」
「どうするも何も・・・」
「ここは行くしかないんじゃ・・・」

このタイミングで断るのは後々のリオンくんとジュビアさんの関係に関わってくる。となると、バレる可能性が高くても行くしかない・・・

【もう少し付き合ってあげて】

氷の文字でそう指示を出すと、ガッカリとした後、急いで笑顔を取り繕いリオンくんの誘いを受ける。

「いいですよ」
「オオッ!!わかった!!今度グレイと来た時に役立つデートスポットでも回ろうか!!」
「そ・・・そうですね!!よろしくお願いします!!」

グレイさんのためというより、自分が回りたいだけなんじゃないだろうか?そんなことを思いながら、シリルはリオンくんと腕を組み、ギルドの外へと出ていった。





















「どうだ、ジュビア」

家の影に隠れながら前を歩く二人を追いかける俺たち三人。リオンくんはまだ偽ジュビアさんに気付いていないようで、腕を組んでいる彼女ととても楽しそうにしている。

「はい!!とってもいいところですね!!」

そして、シリルもまた彼を励まそうと笑顔を作り、なかなかいい雰囲気を醸し出している。

「お!!リオンさん、彼女か?」
「いやいや、そんなんじゃないよ」

二人が街を歩いていると、大通りを行き交う人たちにそんな声をかけられる。だが、彼らはこの女の子の正体がシリルだということはちゃんと知っている。
リオンくんたちがギルドを出る前に、街の人たちに大急ぎでそのことを知らせたからだ。おかげで、俺は汗が止まらず服の袖口で拭いながら尾行している状態だ。

「レオン、飲む?」

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