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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第四十五話 意地と意地のぶつかり合いです。
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ホンゴホンあ〜あ〜と咳払いした。どうも調子が悪い。のどをからして奮戦したせいなのか、それとも先ほどのどの渇きを潤すためにオーダーしたハチミツをたっぷり入れた紅茶が悪かったのか。ロボスは甘党で有った。
「・・・・・・・」
その緊張感のなさに艦橋要員は白けた目を向ける。ロボス本人からすれば喉の調子を直そうとしていたのだが、傍目から見れば不適切な動きである。仮にも敵将に対してのこちらの最高司令官としての降伏勧告なのだ。もう少し謹厳さをもってやってほしい。
「敵艦隊に告ぐ、敵艦隊に告ぐ」
ロボスが「あ〜あ〜」というマイクテストを行う調子で声を張り上げた。
「貴艦らは既に包囲されている。ここまでのご勇戦に対し、わが自由惑星同盟艦隊は敬意を表するものである。貴艦らの勇敢さは戦死させるにまことに惜しい。願わくば降伏し、その生命を全うされんことを」
というのが趣旨であった。文面としてはまぁまぁであるが、問題はそれをしゃべった本人である。まるで運動会の予行演習のような一本調子で「あ〜あ〜」交じりに話されたのでは、せっかくの文面も空振りしすぎて引かれてしまう。
この瞬間、誰もがロボスを降伏勧告者に選んだことを後悔していた。ブラッドレー大将の思惑はこうして実現することとなる。
この「あ〜あ〜」交じりの降伏勧告を受け取った帝国軍総旗艦では、誰もが一様に白けた顔をしていた。せっかく高揚した気分がどこかに行ってしまったような、うっかりと賞味期限切れの酒を飲んでしまったような、そんな気分になっていた。
「フン!!」
ビリデルリング元帥は鼻を鳴らした。
「リュフトバッフェル。お前の言う通りじゃ。やはり同盟軍とやらはバカの集まりじゃの。文面はともかく、あんな一本調子でしゃべられては、こっちの気が抜けてしまうわ」
「白けるのう。ビリデルリングよ、ここはひとつ、帝国軍人の総帥として、あるべき姿を見せてやらねばな」
「儂はそのような大それたことはできん。儂の流儀でやるだけよ!!」
ビリデルリング元帥は椅子から立ち上がり、フンと一つ鼻息を吐き、通信主任に音声を全開にするように指示した。
「自由惑星同盟を称する反徒共ッ!!」
キ〜〜〜〜ンという金属音と共にその豊かな罵声が自由惑星同盟全軍に襲い掛かった。
「降伏勧告という大層な提案が来おったから、定めしどんな提案をするであろうと期待したが、あれは何じゃ!?阿呆らしい!!!あんな一本調子の声で話しおって!!ここは小学校の運動会ではないのじゃぞ!!もっとしゃっきりせい!!青二才がッ!!!」
自由惑星同盟の総旗艦では皆が青くなった。敵将の罵声が容赦なく降り注ぐが、その矛先は他ならぬ総司令官に直撃しているのである。当のロボスはむしろあっけにとられ
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