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=入試編= シセンセレクト
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を重ねている。なにせ直接的な行動ではなく未来を垣間見る個性なのでいつ、どこでも使えるものだ。

 俺の個性『未来視(ニアフューチャー)』には「使った後に眠くなる」ことと「リラックスしてないと使えない」という戦いに全力で不向きな制限があった。日常生活では意図的な発動や連続使用などすることがほとんどなかったからデメリットというほどにも感じていなかったが、俺はそれを無茶して使いまくった。個性を伸ばす原則は使いまくることだからだ。

 その結果、俺はこの『未来視』をいつでも連続で発動できるよう鍛えて鍛えて鍛えまくった。その結果いろんな発見や苦労をした訳だが――まぁそれは置いておいて。

 目の前に広がる複数のロボットたち。ここは受験者は少なくロボットは多い穴場らしい。
 ロボの視線が俺を見る。複数のカメラが一斉に自分を見つめるホラーな状況だが、俺には不思議と不安はなかった。

「悪いが、テメェらの運命を掌握させてもらうぜ」

 ぼう、っと視界が蒼く光る。それはイマジネーションからくるトランス状態などではなく、本当に俺の目が光っているからだ。そして光る瞳に映し出すのは、「先の未来」という名の運命。

 こちとらマジでなりふり構っていられなくってな。
 ガチの邪気眼、見せてやんよ。



 = =



 相沢消太は、1プロヒーローとして雄英高校の入試をあまり快く思っていない。

 それは決して自分の個性がこの入試形式では不利だからという個人的感情ではなく、ただ単純に戦闘力があれば他が欠けていても通ってしまうというある種での不確かさが主な理由だ。加えて、対機械の直接戦闘という限定的な状況下でなければ強力な力を発揮する個性も、この入試方法では必然的に埋もれてしまうという問題もあった。

 プロヒーローとして通じるだけの力を持っていながらも相性だけで入試を落ちてしまう。
 条件次第では別の科からヒーロー科に転入することも可能ではあるが、それは既にプロを目指した厳しい教育を受けている連中と競い合うという不利な状況からの下剋上……狭き門だ。
 
 暴れるだけの脳筋ばかり有利なこの入試は、極めて合理性に欠く。

(あいつは駄目だな、ペース配分が出来てない。隣の奴はそれなりに頑張ってはいるが、まぁこの試験内じゃあ高得点は狙えない。奥の奴は……記念受験かダメ元の突撃か。遊び半分で来られても迷惑なんだがな)

 周囲が「今年は豊作だ」などと盛り上がる中、相沢は冷めた目つきで目に映るヒーロー候補たちを品定めし、切り捨てていく。相沢にとって他人から見てどう映るかや格好いいかなどは2の次3の次を通り越して他人が判断すればいいだけのことであり、自分は自分の目線で子供たちがヒーローになるべきか否かを判断する。その判断に周囲が同調し
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