第15話
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しかし、あんな幼い少女までその一員だったとは……」
「………………」
「フン、似合わなさすぎだろ。」
「ええ……納得いかないわね。」
(”白兎”はともかく”かかし男”は今後のレン達の”計画”の障害になるでしょうね。――――消せる機会があれば、消すべきね。)
ミリアムの正体を知ったリィン達が戸惑っている中レンはレクター大尉を抹殺する方法を考え込んでいた。
「だが―――これで何とか戦争は回避できるはずだ。」
「本当ですか……!?」
一方ゼクス中将が呟いた言葉を聞いたガイウスは明るい表情をし、リィン達も驚いた。
「”かかし男”……それがあのレクター大尉の異名だ。噂では、こういった非公式の交渉のほぼ全てを成功させてきたらしい。宰相殿も動いているようだし何とか抑えられるだろう。―――第三機甲師団、第二種警戒態勢や戻せ!哨戒中の飛行艇は全てゼンダー門に帰投させよ!」
「了解しました(イエス・サー)!」
その後レクター大尉の交渉によって戦争は回避され、リィン達が集落に戻ると、戦争回避の為に動いてくれたリィン達にノルドの民達は感謝を述べ、リィン達にお礼として様々なご馳走を施した。
同日、19:00―――
〜ノルド高原〜
「―――時間通りか。」
夜闇の中にある漆黒の飛行艇にギデオンは近づいた。
「同志”G”―――お疲れだったようだな。」
そこに飛行艇から全身を漆黒のコートで纏った仮面の男が降りて来てギデオンに近づいてきた。
「同志”C”……わざわざこちらの方に来てくれたのか。」
「まあ、一応リーダーを務めさせてもらっている身だ。なかなかの戦果だったようだな?」
「フン……慰めは結構だ。本来なら共和国との紛争が始まり”あの男”の隙を作れたはず……それがこの体たらくだ。」
「フッ、しかしこの結果すらも我々にとって今後有利に働く……あらゆる所で”楔くさび”を打ちこまれるリスクを意識させることでな。”氷の乙女”にも”かかし男”にも読み切ることは叶うまい。」
「……違いない。さっそく”次”の一手の仕込みに取り掛かるとしよう。いよいよ我らの存在を世に知らしめるためにもな。」
仮面の男―――”C”の言葉に静かに頷いたギデオンは決意の表情になった。
「フフ、その調子だ。」
そして二人は飛行艇に乗って去って行った。
「やれやれ……何とかなったみたいね。A班のメンバーも無事だし戦争も何とか回避できたし……ま、情報局の連中が出張ってきたのは驚きだけど。」
一方二人の様子を物陰で見ていたサラ教官は飛行艇が去ると安堵の
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