第63話
[3/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
やっぱりか。理由は……俺が聞けることじゃないか。」
「…………………はい。でも、そうですね。詳細は止めておきますが……私は本来……歩むべき道があるんです。」
「歩むべき道……?」
リーシャの話を聞いたロイドは不思議そうな表情をした。
「ふふ、家業のようなものです。………小さい頃から……そのために生きてきました。気の遠くなるような昔から祖先が受け継いできた道……今となっては何のために歩んでいるのかわからない道を。」
「そうなのか……でも、だったら………」
「だからといって必要ない……そう否定もしきれない道です。少なくとも父は、その道を受け継ぐことに意味を見出しているようでした。世界そのものに働きかけ、歴史を動かすきっかけ足り得る、暗く密やかな道を……そして私もまた父からその道を受け継ぎ、今まで歩いてきました………そう、これからもまた………」
「…………………」
「ふふっ……変ですね、わたし。イリアさんが勧めてきたワインはちゃんと断ったんですけど………それとも月の光に酔ってしまったのかしら………」
「ハハ……そうかもな。……ゴメン。軽々しく立ち入ったかな?」
「いえ、いいんです。なんだか私も……一杯一杯になっていたので。話を聞いてくれてありがとうございました。」
申し訳なさそうな表情で言ったロイドにリーシャは笑顔を浮かべて言い
(よしっ!好感度は間違いなく上がっているぞ、ロイドっ!!)
ギレゼルは嬉しそうな表情で頷いていた。
「そっか……お役に立てたら光栄だけど。でも、リーシャ。もしかして君は―――」
一方リーシャの答えに頷いた後ロイドが何かを言いかけたその時
(……!まさかこの子……リーシャが”銀”だと疑っているのかしら?)
ロイドの言葉を聞いたルファディエルは目を見開いた。すると
「………ロイドー……?」
キーアの声が聞こえた後キーアがロイド達に近づいてきた。
「キーア……」
「……あら……」
「……あ……リーシャもいたんだー……ひょっとしてお話中……?」
「あ、ううん。もう終わったから。」
「ああ、大丈夫だぞ。……ひょっとして眠れないのか?」
「………うん……なんだか恐いユメをみたような気がして……」
「そっか……俺のベッドで一緒に寝るか?」
「………いーの?」
ロイドの提案を聞いたキーアは懇願するかの表情で尋ねた。
「ああ、特別だけどな。」
そしてロイドはキーアを抱き上げた。
「……えへへ……」
抱き上げられたキーアは嬉しそうな表情をした。
「ごめん、リーシャ。変な形で中断しちゃってさ。」
「ふふっ、とんでもない。ロイドさんのおかげで私も何だか眠
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ