第61話
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て”正義”は最も忌み嫌う言葉で、一番信用できない言葉なの。」
「ど、どうしてなんだ!?」
「あ…………………」
複雑そうな表情で答えたセシルの話を聞いたロイドは信じられない表情で声を上げ、ある事に気付いたエリィは声を上げた。
「エリィ?理由を知っているのか?」
「うん………異世界では光の陣営の神殿勢力や国が”正義”を謳い文句に問答無用で”闇夜の眷属”……というか闇の陣営に属する種族や彼らと共に生きる人間達、挙句の果てには天使族やルーンエルフ族を除いた人間以外の異種族も迫害や殺害をしているって、メンフィル帝国で留学していた時に学んだ事があるの。リウイお義兄様のご両親――――母親である人間のアリア様は魔神と結ばれた穢れた人間として”正義”の名の下強姦、そして殺害され……父親である魔神のグラザ様は周辺に住む人間達に何の危害も加えていないのに、”魔神だから”という理由で”正義”の名の下、討伐されたそうなの。」
「なっ!?」
複雑そうな表情で言ったエリィの言葉を聞いたロイドは怒りの表情で声を上げ
「………そして今も”正義”の下、光の陣営の人達は闇夜の眷属や異種族達を迫害している上……時にはメンフィルに戦争を仕掛けているのよ。」
「なんで……………なんでそれが”正義”なんだ!?そんなの”正義”を謳い文句にして、自分達の歪んだ行動を正当化しているだけじゃないかっ!!それこそあの”D∴G教団”と変わらないっ!!」
そして辛そうな表情で語ったセシルの説明を聞いたロイドは怒りの表情で叫んだ。
「――――それが”癒しの女神”を除いた光の陣営の”神々”の意向だからよ。」
「っ!!」
「……………………………」
真剣な表情で言ったセシルの言葉を聞いたロイドは目を見開いて息を呑み、エリィは複雑そうな表情をし
「そして……これは貴方達にとって辛い話になるかもしれないけど……誰かが”正義”と思っても誰かにとって”正義”は”悪”となるの。………例えばルバーチェを検挙したクロスベル警察や警備隊だけど…………ルバーチェやその家族の目から見たら、貴方達はどう映るのかしら?」
「それは……………………………」
「……………じゃあ……民を守る皇族の務めも”正義”でもないのか?」
辛そうな表情で言ったセシルの言葉を聞いたエリィは複雑そうな表情をし、ロイドは辛そうな表情で尋ねた。
「リウイさん達が民を守るのは……この世に生きる生きとし、生ける者達が種族問わずに共に平和に生きて行けるようにするという”覇道”……そして”信念”よ。だからリウイさん達は決して”正義”という言葉を口にしないし、自分達の事を”英雄”や”勇者”だなんて思っていないわ。……まあ、闇夜の眷属や迫害されてきた異種族
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