第61話
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レーネ様もそう頻繁にクロスベルに来れるような立場でもないですし……………」
セシルの言葉にエリィは心配そうな表情で頷き
「そうだな……アリオスさんにも随分とお世話になっているし。俺達も、手術の成功を女神達に祈っているよ。」
「ふふ、ありがとう。シズクちゃんにも伝えておくわね。あ、でも”空の女神”に祈る時、”空の女神”の末裔であるエステルさんを思い浮かべたら駄目よ?ちなみにフェミリンスさんなら別にいいわよ?あの人は本物の”女神”だし。」
「ハハ………」
「そう言えば、”影の国”を体験したセシルさんはエステルさんやフェミリンス様の正体を知っているんでしたね……」
セシルに微笑まれたロイドは苦笑し、エリィは苦笑しながら言った。
「ええ…………………………」
エリィの言葉にセシルは微笑みながら頷いた後陰りのある表情で黙り込んだ。
「セシル姉?シズクちゃんの件以外でまだ何か心配事があるのか?」
セシルの様子を見たロイドは尋ねた。
「あ、うん……………ほら、この間のディーター市長の『独立宣言』の件でちょっと……ね。」
「へ……………」
セシルの答えを聞いたロイドは呆け
「セシルさんは独立に反対なのですか?」
エリィは意外そうな表情で尋ねた。
「あ、ううん。私は賛成かな。クロスベルの状況は知っているし…………でも、クロスベルが本当に独立したら私はクロスベルから離れなければならないかもしれないの。」
「なっ!?」
「ど、どうしてですか!?」
セシルの答えを聞いたロイドは驚き、エリィは信じられない表情で尋ねた。
「ほら、私ってリウイさんの側室の一人だからメンフィル皇家の一員じゃない。もし、独立した”国家”に他国の皇族がいるとわかってしまったら、どうなるかわかるでしょう?」
「!!!……………メンフィルに対する人質にされる可能性か…………………………」
寂しげな笑みを浮かべて言ったセシルの言葉を聞いたロイドは目を見開いた後、複雑そうな表情をし
「そ、そんな!おじさまやおじいさまは絶対にそんな事はしません!!」
エリィは真剣な表情で叫んだ。
「マクダエル議長に関してはリウイさんも信用しているわ。………でも、ディーター市長に関してはリウイさんは一切信用していなく、逆に危うい存在だと思っているの。」
「ど、どうしてですか……?」
セシルの話を聞いたエリィは戸惑いの表情で尋ねた。
「それはディーター市長が”正義”を強く主張している事……ね。」
「”正義”………何でそれが理由なんだ?」
セシルの説明を聞いたロイドは考え込んだ後尋ねた。
「………リウイさん達―――”闇夜の眷属”やメンフィル帝国にとっ
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