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Blue Rose
第十九話 療養所その六

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「一人でいられるよ」
「そうなんですね」
「そう、ただ職員の人が毎日来てね」
「お掃除は、ですか」
「するし御飯も運んでくるよ」
「何かホテルみたいですね」
「そうだね、ここはホテルみたいな場所だよ」
 療養所であるがというのだ。
「さっき言ったけれど元々は重病の人が入る場所だったから」
「結核のですね」
「他の病気の場合もあったけれど」
「そうした人が入る場所で」
「そう、ここに入ってね」
「一人で療養していたんですね」
「そうした場所だったからね」
 その為でというのだ。
「こうしてね」
「離れになってるんですね」
「そうだよ、話した通りね」
「だからこうしてこのお部屋だけでも暮らせる様になってるんですね」
「そうなんだ、食べものさえ運んできたらね」
「そうですか」
「もうボディーソープとか歯磨き粉は用意してるし」
 岡島は優花に身の周りで使うものの話もした。
「洗濯ものは毎日出してね」
「洗濯してくれるんですか」
「うん、僕達も来るしね」
 職員達がというのだ。
「食べものもね」
「三食共にですか」
「栄養のいいものをたっぷり持って来るから」
 岡島はその食事の話もした。
「安心してね」
「食べることも」
「太らない様に注意しないとね」
「そうですね」
「療養所の中からは出られないけれど」
 ここにいる間はというのだ。
「散歩は自由にしていいよ」
「そうしていいんですね」
「歩くことも大事だからね」
 運動になるからだ、岡島は言葉の中にこうした言葉も入れて優花に話した。
「健康にはね」
「だからですね」
「朝は何時に起きたいかな」
「六時でお願いします」
「六時ですか」
「そう、六時で」
「早いね」
 六時起床にしたいとだ、優花に言われてだった。岡島は少し驚いた顔になってそのうえで優花に話した。
「それはまた」
「そうですか?」
「自衛隊さん並だよ」
「いつもその時間に起きて朝御飯作ってました」
「主婦だね」
「姉さんが働いてますから」
「君の姉さんは料理も出来たんじゃ」
 岡島は優子のそのことも知っていたので優花に尋ねた。
「結構男っぽいけれど」
「いえ、好きですから」
「お料理が」
「はい、毎日作ってました」 
 優花は家での生活のこともだ、岡島に話した。
「お掃除もしてます、よかったら」
「ここのお掃除もだね」
「していいですか?」
「身体の調子がいいならね」 
 その時はとだ、岡島も優花のその申し出を受けた。
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