第68話逃げられない運命の出会い
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
竜side
2025年10月5日、神鳴家
オレは今、自宅のキッチンに立って料理をしている。アスナさん等に言ったら、周りからはすごく意外そうな目を向けられた事もあるが、実を言うと母さんが留守にしている時にはいつもオレが飯を作っている。特に麺類が得意かな。この前なんて龍星がふざけて開発した麺を生成してガトリング砲みたいに噴射する機械、『ヌードル・ガトリング』を暴走させた時には自慢の包丁さばきで大皿に盛りつけた事があったな。確かあの時ーーー
『1.4mmパスタ(フェデリーニ)』
『サ○ジか!!!』
みたいな感じになってたっけな。ちなみに今オレが作っているのは麺類でも肉類でもなくーーー
「あーう。まんま」
「はいはい、もうちょっと待っててね〜。もうすぐご飯出来まちゅよ〜、星乃ちゃん」
「たいやい!」
生後三ヶ月の可愛い姪、星乃ちゃんの離乳食を作っている。義姉さんがオレの学校のクラスの担任になり、オレはよくこの子の面倒を見るのを手伝っている。未来も一緒にお世話を手伝う予定だったのだが、用事があって家にはいない。父さんと母さんも出掛けてるから、今日家にいるのはオレと星乃ちゃんだけ。こんな状況が最近多かったため、今では神鳴家で一番子育ての仕方が上手だと胸を張って言える。もうオムツの交換も義姉さんに褒められるくらい完璧だし。
「はいはい出来まちたよ〜。星乃ちゃんの大好きな、ツナとおからのベジタブルホットケーキ〜♪」
「あーい!」
ツナとおからのベジタブルホットケーキ、星乃ちゃんこれ好きなんだよなーーーまだ赤ん坊じゃしないような満面の笑みを浮かべるし。
「おいちい?」
「お・・・おいちい」
「喋った!」
今喋った!絶対喋った!今まで義姉さんはまだ喋れないって言ってたけど、今オレの目の前で喋った!もう一回喋ってくれる!?スマホで録音するから!
「・・・なあの?」
「ダメか・・・」
やっぱりそんなすぐに喋れる訳ないか。気長に待つっていうのもそれでいいーーー今日は諦めよう。さーて、晩飯の支度するかーーー
「あれ?」
醤油がないなーーー買いに行くか?でも家に未来や父さん母さんもいないから、星乃ちゃんを一人にしちまうし。どうしたもんかなーーー
「星乃ちゃん、叔父ちゃんと一緒にお買い物行く?」
「ほ〜?・・・たい!」
こうすればいいじゃないか。これなら星乃ちゃんを一人にしないし、外でもとりあえず対処出来る。早速財布やらスペアのオムツやらを準備して行きますかーーー
******
単刀直入に言おう、周りの奥様方からの視線がちょっと痛々しい。多分高校生で子供作ったとかそう思われてるのかなーーー
「あの子赤ちゃん
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ