第68話逃げられない運命の出会い
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おんぶしてるわよ」
「ホントだ!随分若いパパね・・・」
「いや、親戚かお友達のお子さんを預かってるんじゃない?」
「どちらにしろ偉いわね〜!相当大切にしてなきゃこんな町中を子供連れて歩かないわよ」
うん、大して悪く見られてないな。むしろ良く見られてるほうだな。でも何か恥ずかしいなコレーーーまあ醤油は買ったし、あとは帰るだけだからそれまで我慢するかーーー
「ほら!さっさと金出せよ朝田!!」
ーーー今そこの人気のない路地裏で聞き捨てならない声が聞こえたな。オレは星乃ちゃんが寝ているのを確認して、そーっと今の声が聞こえた場所に行ってみる。そこにはーーー茶髪の眼鏡をかけた女の子を囲んでカツアゲしようとしてる三人の女がいた。同じ学校の制服着てるし、同級生をよくカモにしてる不良女子高生ってところだな。全く、こんな夕飯時にカネ脅し取りやがってーーー
「出さねぇってんなら無理やり出させてやるよ。今日兄貴から「おい、そこの三人。嫌がってんだろ?解放してやれ」あん?」
いい加減見てらんないから、オレがこの眼鏡の子を助けに入る。
「何だよ?テメェには関係ねぇだろ!アタシらはコイツに用があんだよ!!」
「用?カツアゲがか?お前カネ稼ぐのがどんだけ大変だと思ってんだ。何回やってるか知らねぇけど、今日のところは勘弁してやれよ。赤ん坊泣いちゃうから」
「知らねぇよ!!部外者は引っ込んでろっての!!」
全くやめねぇなこのブタども。他人の財布を薄くして相手の生活蝕んで、自分だけ楽しようってんだ。星乃ちゃんがいるから、オレは交渉するしか取れる道がない。本当なら今すぐ泣かしてやろうと思ったけどーーーこればっかりは仕方がないな。
「お巡りさーーーん!!!」
「はっ!?せこいぞテメェ!」
お巡りさん呼んでコイツらをお縄につかせてもらう。それに反応して不良ブタ三人は、大急ぎでオレの横を通って逃げ出した。危ねぇなオイ、赤ん坊に怪我させたらどうすんだ。金は汗水垂らして働いて、苦労して手に入れる物なんだよ。これに懲りたら真面目に働いて稼げ、ブタどもーーー
「あの・・・」
「ん?」
今の不良にカツアゲされてた茶髪の眼鏡の子がオレに話しかけてきた。
「助けてくれて・・・ありがとうございます」
「いや、いいよお礼なんて!面倒事に首突っ込まなきゃ気がすまないだけだから。この子にあんな悪い成長を遂げた姿なんて見せたくなかったし・・・」
我ながら本当にタチが悪いぜ。赤ん坊連れてんのに不良のカツアゲ現場に突っ込んで、オマケにあんな野蛮な言動を聞かせちゃったしーーー
「妹さん?」
「姪だよ、オレの兄貴の娘。はい星乃ちゃん、お姉ちゃんにご挨拶して」
「ぱぷー♪」
「可愛い・・・
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