第12話
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ほとんど知らなかったというのにな。だから多分、そういう事なんだろう。」
「フン……まったく。どうやら俺達の誰よりも大それた理由で来たようだな?」
そしてガイウスの留学理由を知ったユーシスは苦笑しながらガイウスを見つめた。
「はは……確かに。故郷を愛し、守る為にいったん外の世界を知るか……」
「……正直、帝国人には出てこない発想でしょうね。でもそっか……そういう事だったのね。」
「アリサお姉さん……?」
複雑そうな表情で考え込んでいるアリサに気付いたレンは不思議そうな表情でアリサを見つめた。
「ううん、こちらの話よ。―――でも、そういう事ならなおさら捨てておけないわね。私達を暖かく迎えてくれたこの地に報いるためにも……!」
「そうね……ノルドの人達には本当によくしてもらったし。」
「ああ、今回の不可解な事件、何としても見極めないと……!」
「帝国にとってこの地は大切な隣人でもある……協力させてもらうぞ、ガイウス。」
「ああ―――よろしく頼む!」
クラスメイト達の心強き言葉にガイウスは心から感謝し、力強く頷いた。
その後監視塔で調査を開始したリィン達は監視塔を砲撃した場所がカルバード軍基地方面とは明らかに違う事に気付き、調査の結果を監視塔の責任者に伝え、ゼンダー門への連絡を頼み……そのままレンが割り出した砲撃をしたと思われる地点へ馬を走らせることにした。
「みんな、あれを!」
「何かあったの!?」
高原に馬を走らせていたリィンは何かを見つけて声を上げた後仲間達と共に馬を降りてある場所に向かうと、ザイルがかけられて場所を見つけた。
「あら、変わった所にザイルがあるわね。」
「ワイヤー梯子がまとめられている……人の手によるものには違いないだろう。このあたりに集落の作業場でもあるのか?」
ザイルを見つけたレンは目を丸くし、ユーシスは考え込んだ後ガイウスに尋ねた。
「いいや、聞いたことがない。」
「だとしたら、かなり怪しいわね。この上が、砲弾の発射地点なのかしら……」
ガイウスの答えを聞いたアリサは真剣な表情でザイルを見つめた。
「なんとか調べたいところだけど……流石にあの高さには届かないな。」
「あたりには掴まれるような場所もない、か。さて、どうするべきか……」
ザイルの先に行く方法が見つからないリィンとユーシスは考え込んだその時
「―――仕方ないわね。」
レンが自分の荷物から鉤縄を取り出した。
「それって……鉤縄!?何でそんなものを持っているのよ??」
レンが取り出した鉤縄を見て驚いたアリサは不思議そうな表情でレンに問いかけたが
「うふふ、アリサお姉
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