SAO編?―アインクラッド―
第二章―リンクス―
第19話 暗夜に潜む者
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に、思わず息を飲む。
さらにキリトの発言は止まらない。
「そしてもう一つ、ユウの動向を知っているということは、ついさっきまでユウの後を尾けていたことでもある」
そこまで言ってから、キリトは彼女の方に顔を向け、
「で、あんたに嘘の上手く混じった情報を与え、ユウを襲撃させた――PKさせようとしたんだ。自分の手を汚さずに、な」
キリトの言葉に、女性プレイヤーも驚きを隠せないようで、口元を押さえている。僕も自然と腕を組みながら話を頭の中で繰り返す。
キリトの話をもっと言うのならば、首謀者は僕に気づかれず行動することができるということだ。
このプレイヤーとの戦闘で周りを気にすることができなかったこともあり、第三者がいるなんてことは想像することすらできなかった。まあ、キリトの予想通りなら、僕の索敵を上回る隠蔽スキルがあるため、察知することはできないのだが。
…………ん?
頭のどこかで、さっきの自分の思考が引っかかる。緊急事態ということもあってか、さほど時間を要することなくそれは降りてきた。
――周り……?
「――――もしかして……」
無意識に口から漏れた言葉に、二人が振り向く。
僕は俯かせていた顔を上げ、二人を交互に見てから、閃いたままに告げた。
「もし、この人にPKさせたかったのなら、間近でその瞬間を見たかったはずだよね。なら、きっと僕たち二人が戦ってる間にも近くで見てたはずだよね?」
多分、キリトが来てくれたときにもしっかりと見ていたはずだ。
それにキリトは言っていないけど、キリトも気づけなかったということは、キリトの索敵でも看破できなかったということでもある。
そこからキリトのおかげで何とか戦闘に終止符を打つことができたあたりから、おそらくあの場を去っていたに違いない。
「だから、多分予定との結果が大幅に変わったことで、ソラにターゲットを切り替えたんじゃないかな」
僕の推理にキリトは顎に手を当てながら、
「……確かに、それが妥当だな。ソラを人質にすればユウを確実に……という考えなんだろう」
「そう、だろうね……」
あまり考えたくないことだが、受け入れるしかない。
問題は《なんで僕がそこまでして命を狙われているのか》ということだ。
何より僕と関わったことで、ソラにまで危険が及んだという事実に、正直頭が真っ白になりそうなほどのショックが襲いかかってきそうだ。
まだ冷静でいるために、あまり考えないようにしているが、この一連のことが収まったらどっぷり凹むことになるだろう。
「――そんなことは、今は置いといていいのよ」
不意に飛んできた言葉に、僕は没頭していた思考からハッと我に帰る。
女性プレイヤーは腕を組み、眉間にしわを寄せた顔で、
「問題はソラが今どこにいるかってことでしょ
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