第3章:再会、繋がる絆
第55話「事件解決...?」
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僕は...僕らは、母さんと父さんが生きてるって、信じてた。」
「っ...優輝...!」
自然と僕も声が上擦る。...平静を装っても、嬉しいものは嬉しいんだな...。
「...二人には、優輝の事情を話していないわ。...貴方から話してあげなさい。」
「...ああ。」
椿にそう言われ、一度落ち着く。
...そう。僕から話さないとな...。特に、緋雪の事は...。
「とりあえず、これに霊力を流しながらゆっくり話してなさい。」
「あたしたちは気にしないでね。」
そういって椿は御札を一枚渡してくれる。
霊力を流せば、体の中から癒される感じがする。...治癒促進の術式か。
「どこから話せばいいか...。とりあえず、どうしてここにいるかから話すよ。」
そういってから、僕が魔法に関わった発端を話す。
緋雪はシャルと、僕はリヒトと出会って魔法を使うようになった事。
魔法と関わっていき、このアースラに乗っている人たちと知り合った事。
父さんと母さんに関わりのある犯罪者の情報が入り、その犯罪者を追ってここまで来て、今に至った事...それらの事を大まかに話した。
「....とりあえず、大体は分かったわ...。」
「ところで...緋雪はここに来てないのか?」
「っ....。」
わかっていた。聞かれるとは思っていた。むしろ、聞かれないと困る。
だけど、それでも一瞬僕は言葉を詰まらせてしまう。
「....緋雪は、もういない...。」
「え....?」
「僕と共に事故に遭って死んだ...って世間には伝えられてる。」
「...どういうことなの?」
今までにない、途轍もなく真剣な表情で母さんが聞いてくる。
父さんも、先ほどまでの感激はどこに行ったとばかりに真剣になっていた。
「...ここからは突飛な話になるけど...。」
幸い、ここにいるのは事情を知っている椿と葵だけ。
葵から連絡でも入れておいたのか、魔法とかで見ている気配はない。
「....僕と、緋雪にはそれぞれ古代ベルカ...戦争で滅びた魔法の世界に存在していた人物の記憶を持っているんだ。」
話すのは一応前々世の事だけ。生まれ変わりはともかく転生は話す必要がないからね。
「僕は、導きの王...導王ムート・メークリヒカイトの、緋雪は狂った吸血鬼として恐れられたシュネー・グラナートロートの記憶を...それぞれ持ってる。」
「...前世...みたいなもの?」
「その通り。...生まれ変わりなんだよ、僕らは。今僕が持っているリヒトとシャルも、その二人がそれぞれ持っていたデバイスなんだ。」
信じ難いようで、
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