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ハイスクールD×D 黒龍伝説 13
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夏にソーナと、そのお姉さんのおかげで妹に縛られないようになりました。そして、前を向いて歩き出すために過去の全てに決着を付けます」

木之本先生が、オレを獣から人に戻してくれた恩人が、オレの瞳を覗いてくる。そして、今だからこそ分かる。この人は超一流なんて言葉が安っぽいほどの、超越している魔術師だ。オーフィスの力を持って初めて分かった。そして、その莫大な力をほとんど封じて、一人の人として子供たちを癒している。

「本当に逞しくなりましたね。それに支えてくれる人を得られたこともよかったです。本当は、貴方を院から出すかどうかは悩んでいました。貴方は、子供達の中で一番傷つき、一番大きな力を持っていました。そして、それをコントロールするだけの心も。このまま変化させずに生涯を終わらせるほうがいいのか、それとも良い方向に行く可能性にかけて外に出すか。私は貴方自身に任せました。その判断は正しかったようです」

「木之本先生」

「本当に良い出会いだったようですね。私は嬉しく思います」

そう言って、木之本先生は書類とメモを取り出してオレに渡してきた。

「面会に必要な書類と収監されている場所のメモです。決着、付けてきなさい」

「はい。木之本先生」

書類をカバンに入れて席を立つ。書類の面会日が今日の午後からとなっていた。時間はそれほど残ってないな。席から立ち上がり、暇を告げようとして、ふとヴリトラとの最後の会話を思い出す。

「木之本先生」

「なんですか?」

「決着がついたら、母さんって呼んでいいかな?」

「ふふっ、もうそんな歳じゃないのよ」

「関係ないさ。ダメかな?」

「いいえ、いいわよ。いってらっしゃい、この後は少し忙しいから、また明日帰ってらっしゃい」

帰ってらっしゃいか。そうだな、ここはオレのもう一つの家だ。

「行ってきます」









久しぶりにオレを生んだ女を見て、怒りや恐怖よりも虚しさが胸中に広がった。何も変わっちゃいない。攻撃的で自己中心的でヒステリック。おまけに舌打ちまでしやがるか。何の進歩もない。オレは、この程度の存在に怯えていたのか。

「面会時間は10分だ」

そう言って看守が部屋の隅に移動する。

「で、誰よ、貴方は」

ダメだ。話す価値もない。用件だけ告げて二度と会わないでおこう。

「お前が生んだガキだよ。絶縁を叩きつけに来た。まっ、生んで多少は育てたかもしれねえからその分の金をくれてやる」

用意しておいた通帳と判子に暗証番号を書いた紙を取り出す。

「2000万円用意してやった。二度と会うことはねえよ!!」

看守に通帳類を渡すように頼んで面会を打ち切る。そして次に男の方との面会だが、こちらは更にひどかっ
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