第51話
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エリゼさんもそうなるんじゃないのか?」
リィンの話を聞いたロイドはある事に気付いて尋ね
「……まあ、な。それに今のエリゼはリフィア殿下の専属侍女という立場だからな。メンフィルだけじゃなく、他国の貴族が申し込んできてもおかしくないさ。………俺は養子の立場の上長男だから別にいいけど、せめてエリゼには自分が選んだ相手と結婚して幸せになって欲しいんだよな……」
尋ねられたリィンは複雑そうな表情で答えた後疲れた表情で言った。
「ハハ……そんなに大事なんだったらいっそリィンがエリゼさんと結婚したらどうなんだい?」
「なに馬鹿な事を言ってるんだよ……義理とはいえ俺とエリゼは兄妹の間柄だぞ?……第一、ロイド。お前だって他人事じゃないだろうが。」
ロイドの言葉を聞いたリィンは溜息を吐いた後呆れた表情でロイドを見つめて言い
「へ??」
リィンの言葉を聞いたロイドは不思議そうな表情をした。
「エリィは名家であるマクダエル家のお嬢様の上、姉はイリーナ皇妃だぞ?俺の予想では既にマクダエル家にエリィに見合いの申し込みが山ほど来ていると思うが。」
「うっ……!い、言われてみれば確かに………」
そしてリィンの説明を聞いたロイドは大量の冷や汗をかいて表情を引き攣らせ
「ま、人の恋路の心配をするぐらいだったら、まず自分の心配をする事だな。」
「仰る通りです………」
口元に笑みを浮かべて言ったリィンの言葉に疲れた表情で頷いた。その後ロイドはリィンから離れ、船内の席に座って外を見つめているランディに近づいた。
「―――よう、ロイド。しっかし、マリアベルお嬢さんもずいぶん太っ腹だよなぁ。ミシュラムのリゾートホテルにテーマパークも遊びたい放題。どんな大盤振る舞いだっつーの。」
「……そうだな。………………………」
口元に笑みを浮かべて言ったランディの言葉にロイドは頷いた後複雑そうな表情でランディを見つめ
「ハハ………――――なあ、ロイド。カン違いさせてるみたいだからひとつ言っとくぜ。」
「え………」
「叔父貴達がルファディエル姐さんの策によって国際犯罪組織扱いされ、社会的にも抹殺された事………別に恨んじゃいねーよ。身内があんな事になって、俺がショックを受けてると思ってんだろ?」
「そ、それは……」
真剣な表情で尋ねてきたランディにロイドは言い辛そうな表情になって、口ごもった。
「実際、猟兵なんざ金を払えばどんな非道な事もする上、欲望のままに戦い続ける犯罪者も同然の存在………特に悪名高き”赤い星座”はそれこそさまざまな犯罪を犯してきたさ。殺人なんざ日常茶飯事だし、中には強姦をした外道共だっている。」
「………………………」
静かな表情に
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