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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(碧篇)
インターミッション〜束の間の休息〜 第50話
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ゼルは陽気に笑い

「グルルルル……(やれやれ)」

ツァイトは呆れていた。その後ロイドは甲板のシートに座って外の景色を見つめているワジに近づいた。



「―――やあ、ロイド。どうやら活をいれてもらったみたいだね?」

「ハハ、まあね。……ワジの方はけっこう平気みたいだな?」

「僕?僕は平気というか、むしろルファディエルさんや局長達の大胆さにシビレたね。何せ首脳を嵌めた挙句、国をも混乱させたんだから。」

「笑いごとじゃないだろう?ルファ姉の身内としては、あの件を考えたのが全てルファ姉だってバレた時の二大国の反応が怖すぎるのに……」

「アハハ、その時はその時でまた新たな策で返り討ちにするんじゃない?なんせ、あの鉄血宰相をも嵌めた人……いや、天使だし。」

「うっ………(洒落になっていない………)」

ワジの言葉を聞いたロイドは表情を引き攣らせ

「………………………」

ワジは複雑そうな表情で黙り込んでいた。

「??平気だって言ってたけどキレがないな…………何かあったのか?」

ワジの様子を不思議そうな表情で見つめたロイドは真剣な表情で尋ねた。

「僕の方は別に。ただ、バイパーの方では色々とあるみたいだね。」

「バイパー……ヴァルド達のことか。」

「ま、さすがにあんな別れ方だったからさすがにちょっと気になるのさ。神秘的なカリスマが売りらしいクールビューティーな僕でもね。」

「自分で言うなって………でも、ヴァルドのことは俺も少し気になってたんだ。時間が空いている時にでもちょっと様子を見に行こうか。」

「フフ、そうしてくれるとこちらも助かるかな。」

その後ロイドは甲板の手すりの近くで3人仲良く会話しているセティ達に近づいた。



「あ、ロイドさん!」

「どうかされたのですか?」

自分達に近づいてきたロイドに気付いたシャマーラとエリナは尋ね

「いや……3人共、本当に久しぶりだから改めて色々と話そうかなと思って。」

「フフ、ありがとうございます。……それにしても戻って来て事情をお聞きしましたけど、クロスベルの状況が大きく変わっている事に本当に驚きましたよ……」

ロイドの言葉にセティは微笑んだ後苦笑し

「まさかクロスベルに再び戻って来たら黒月が完全にクロスベルから追い出された挙句、今ではカルバード政府と完全に対立しているなんてね〜。」

「しかも二大国からの干渉が以前と比べて圧倒的に弱くなった上、その二大国は混乱の極み………改めてルファディエルさんの凄さを思い知りましたね………」

シャマーラとエリナもそれぞれ話を続けた。

「うっ………今更言うのもなんだけど、今回はさすがにやり過ぎだと思うんだよな……ハア………」
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