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魔女に乾杯!
41部分:第四十話
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第四十話

                   第四十話  おしおき
 タロとライゾウも動物である。従って全く悪いことをしないというわけではない。生きている限り何かしらの悪いことをするのであるからそれは当然のことであった。
 そして悪いことをすればおしおきをされる。タロはひっぱたかれることが殆どであるがライゾウはその時によって違っている。
「こら、ライゾウ」
 華奈子がテーブルの上に寝転がっている彼を見つけて叱る。
「そんなとこに寝てちゃ駄目でしょ」
「やべ、見つかった」
 悪いことをしているということはわかっている。だがそれでもしたいものなのである。
「待ちなさい」
 逃げようとしたが捕まってしまった。やはり華奈子は動きが速い。
「さあて、お仕置きよ」
「何するつもりだよ」
「この体勢だと決まってるでしょ」
 華奈子はニヤリと笑ってそれに答えた。
「まさか」
「そのまさかよ」
 華奈子はそう言うとライゾウを持ち替えた。そしてその後ろ足を持つ。
「これでどう?」
「参った・・・・・・」
 ライゾウは逆さ吊りが苦手である。これをやられると大抵参ってしまう。今回もそうであった。
「宜しい。じゃあ二度とこんな悪さはしないこと。いいわね」
「はい・・・・・・」
 流石にこの時ばかりは反省するがすぐにまたやる。そしてまたやられるのがいつものパターンである。こうしたところは人間の子供と変わりはしない。
「またやられたみたいだな」
「おかげさまでね」
 タロのもとへ行ってそれに答える。
「やっぱり御主人は厳しいよ」
「まあそれは当然だけれどね」
「それでもまあおばちゃん達に比べたらマシか」
「確かに」
 華奈子と美奈子のおばちゃん達である。あの二人だけはタロもライゾウもとても太刀打ちできないのである。
「あれおばちゃん直伝だしなあ」
「見られただけで、いや側にいるだけでもう悪さできないもんな」
「そうそう」
 二匹は互いに頷き合う。
「あそこまでいくともう神様だよな」
「ペットをしつけるのは得意らしいよ。昔からそうやって犬や猫をしつけていたらしいし」
「あんな人が二人だからなあ。勝てないよ」
「そう、そんなにおばちゃんとポポちゃんが苦手なんだ」
「げ、御主人」
 ライゾウはそれを聞いてギクッとした。そこに華奈子が出て来たのである。
「じゃあ二人おうちに呼ぼうかな」
「そ、それだけは」
 二匹は慌ててそう答えた。
「御勘弁を」
「僕も。あの二人だけは」
「冗談よ」
 華奈子はにこりと笑ってそう言った。
「冗談?」
「そうよ。けれど今度から悪さしたらおばちゃんとポポちゃん呼ぶからね。覚悟してなさい」
「はい・・・・・・」
  結局この二匹の一番のお仕置きはあの二人の
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