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ロザリオとバンパイア〜Another story〜
第56話 一妻多夫
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始めた。

 カイトはくるむの側まで行き、頭を撫でた。

「ははは… うん。そうだな。……悪い事したら、その自覚があるのなら、まずは『ごめんなさい』だよな。 ……これで俺たちは友達だ」
「っ…!! あぁぁぁぁん!!」

 カイトの言葉を聞いてくるむは更に泣き出したのだった。


「あははは… それに…力になってくれいてる今のモカさんも…ね」
「……!!」

 モカはまさか自分にふられると思ってなかった為、少し動揺した。少々顔を赤面させていた様だが、直ぐにもとに戻すと。

「ちっ 誤解するな… 私はお前の血を横取りされたくなかったからだよ……」

 そう言うと、つくねに握られているロザリオを取った。

「…んー? ひょっとして、モカ照れt“ぎゅんっ!!”…っっ!!」

 カイトが、笑いながらそう言おうとした瞬間に、ぼっ!! と言う空気を貫く? 音と同時に右ストレートが飛んできた。

「………ひどっ オレとしては、軽いジョークを言っただけじゃないか。 ……と、いうか前より早くなってないか? 手を出すの? あー……ビックリしたし、手、痛い………」

 モカの拳を受け止めながら苦笑した。その衝撃は手を痛めるのには十分過ぎる程である。
 ……ひょっとしたら、骨にひびでも?? と思える程。
 だが、モカの方はそんな事はお構いなしだ。

「お前は言う前に顔にでるんだよ! ……そうだな。いつかちゃんと私達は、じっくりと戦い合う(はなしあう)必要がある様だ。私はそう思うが、カイトはどう思う?」
「……それはそれは、モカ直々のお誘いとは、光栄極まりない話だ……が、それ漢字が違う……、それに《話す》意味も違う……。 なので、そっちの方は丁重にお断りするよ。――モカお嬢様」

 優雅に一礼するカイト。宛ら紳士の様にだが それもからかわれている様に思えてしまうのはモカだ。
 

 でも―――、こんな気持ちは随分と久しぶりな気がするのも事実だった


「フン……っ」


 最後に、モカは 視線を外して後ろを向いた。
 モカの顔は……見なくても、カイトやつくねには判った。その顔は、笑顔だと言う事が。

 そして、ロザリオを身につけ…気を失ったのだった。















 そして、翌日の朝。

 登校中に3人は合流していた。

「いやー 昨日は(も?)大変だったな… いろんなことがいっぱい有りすぎて。ここまで来たら もう笑うしかない……」

 ため息混じりにそう呟くと、珍しくつくねが頬を膨らませていた。

「何いってんのさ! よくよく考えたら、あの時、カイト逃げ出したじゃん! モカさんとくるむちゃんが廊下でいた時。あの時は気付かなかったけ
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