機動戦艦ナデシコ
1404話
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けど、今回は色々と特殊だし。それにアクセルだって僕といるよりはエリナ君と一緒にいた方がいいだろ?」
小さく肩を竦めてウィンクをすると、アカツキはそのまま去って行く。
「はぁ……全く。失礼しました。では、どうぞ」
溜息を吐いてアカツキを見送ったエリナが、俺とナタルを部屋の中に案内する。
何故かナタルがエリナへと同情の視線を向けていたのだが……この辺は苦労性で生真面目な性格をしているからこそ分かる同情か。
扉の先にあったのは、かなり設備の整った部屋。
スイートルーム……とまではさすがに言えないが、それでもかなり上質な家具の数々が揃っている。
「これは、また……てっきりブリーフィングルームの類かと思ってたんだけど、随分といい部屋だな」
「ええ。一応この部屋はVIP用の部屋として設計されているから。アクセルには丁度いい部屋でしょう?」
笑みを浮かべて告げてくるエリナに頷きを返す。
この部屋を居心地の悪い部屋だと言うような奴がいたとすれば、それは俺よりも遙かに贅沢慣れしている奴だろう。……いや、俺がそもそも贅沢にはあまり縁がないから、俺より贅沢慣れした奴なんて幾らでもいるだろうけど。
正直、贅沢をしようと思えば幾らでも出来る。
それが出来るだけの財力はあるし、権力もある。その上で力すらある。
だが……それでも俺はそこまで贅沢は好まない。
いや、レモン達のような最高の女を複数恋人にしているのが贅沢じゃないのかとか、ニーズヘッグというオーパーツ的な存在と言ってもいいような機体に乗っているのとか、魔法球で時間を有り得ないくらい有効に使えるのとか、混沌精霊となったことで不老になったとか……うん、そう考えると物凄い贅沢をしているように思えるし、実際に贅沢をしているな。
ただそれでも、一般的な人が言うような贅沢という意味では、それ程でもない。
食事に関しても、カレーライスとか普通に食べるし。
……あ、でもカレーに使うトッピングが20も30もあるようなのは贅沢と言えるか?
「コーヒーでも飲む?」
「いや、紅茶で頼む」
そう言えばエリナには俺が紅茶派だってのは言ってなかったか? いや、言ったような気もするが、そこまで大事だとは思ってなかったとか。
うん、何だか普通にありそうな気がする。
ともあれ、エリナは俺の言葉に頷いて次にナタルへと視線を向ける。
「貴方は?」
「どちらでもいいのだが……手間の問題も考えて紅茶にしておこう」
「そう、じゃあちょっと待っててね」
部屋に用意されている道具を使い、紅茶を淹れていくエリナ。
俺とナタルは特にやる事もないので、そんなエリナの様子を眺める。
……へぇ、随分とさまになっている。
ネルガルの会長秘書ともなれば、やっ
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