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魔法少女リリカルなのは 〜彼の者は大きなものを託される〜
第二羽 翼が折れた日
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らなかった。

 家族を失って間もないフェイトにとって結城は兄のような存在になっていき、そして兄と思う気持ちよりももっと強くて大きな想いへと変化していった。

 結城自身、フェイトと出会うきっかけとなった事件で自らが魔法を使えると知り、将来の方向性を考えていただけに魔法世界出身のフェイトから聞く、その世界の話しはどれもこれもが新鮮なものだった。

 なのはとは別の感情を抱くけど、なのはに似て妹のように愛らしい存在だと思っていた。

 ――――八神 はやてと出会ったのは、そんな年の冬のこと。

 勉強のために訪れた図書館で、本棚に並ぶ多くの本から求める一冊に向けて手を伸ばす、車椅子の少女。

 届かなかった本を取ってあげたのが結城であり、それが当時、闇の書の影響で足が不自由だったはやてとの出会いだった。

 結城とはやては本の趣味が合い、更にはやてがすずかと友人関係にあっただけに二人が仲良くなるのに時間はかからなかった。

 なのはと過ごす日々、フェイトと過ごす日々、はやてと過ごす日々。

 どこか違うけど楽しく充実した日々の中で発生した新たな事件。

 八神 はやてを中心として巻き起こった闇の書事件。

 そこで知る、自らの弱さ。

 そして求められる、新たな強さ。

 多くの仲間と共に乗り越え、解決させることができた後、彼らの日々は劇的に変化した。

 それまで夢について悩んでいたなのはは、少しずつであれど確かな夢を描き始めた。

 フェイトは新たな家族と過ごす日々で、自分の進むべき道に気づき始める。

 はやては大切な家族、そして大切な別れを乗り越えた先にある未来を想像しだした。

 それぞれが確かな先を思い描き、大人を目指し出していた。

 結城も同じく、魔導師として誰かを守り、救える側になれる道を求めて努力していた。

 ――――そんな彼が亡くなったのは、突然のことだった。

 任務で異世界にいた時のことだった。

 なのはとヴィータが一緒にいた任務。

 いつもの三人ならばなんの問題もなく解決したであろう、突然の襲撃。

 問題が発生したのは、なのはの方だった。

 当時までのなのはもまた、ストイックな日々を過ごしていた。

 まだ幼かった彼女が習得した魔法の多くが、肉体への負担が大きかったがために、少しずつ蓄積されていた疲労や傷がその時、一気に襲ってきたのだ。

 後に魔導師生命を脅かすほどの重体に陥ることとなるその時、なのはを庇うために身を呈した結城の身体を、機械兵器の砲撃が襲いかかった。

 咄嗟になのはを庇った彼は防御を一切できず、その攻撃をダイレクトに受けてしまったがために――――命を失ってしまった。

 なのはとヴィータ、他の
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