第10話
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入って布団を被り
(うふふ、これから面白くなりそうね♪)
アリサがベッドから出た時の気配で目覚めていたレンはからかいの表情で真っ赤になった顔を隠すかのように布団を頭まで被っているアリサを見つめた。
6月28日、02:55――――
〜監視塔〜
「02:55……あとちょっとで交替か。共和国の動きは今夜も無しと……まったく、本当にこんなことやる必要があるのかねぇ。」
ノルド高原に建造されてある監視塔でカルバード軍が建造した基地を見張っていた兵士はぼやいていた。
「やれやれ、見張りの任務を何だと思っている。」
その時交替の兵士が近づいてきた。
「おっと、早いじゃねえか。いやあ、ボヤきたくなる気持ちもわかるだろ?クロスベル方面ならともかくこんな僻地で戦争なんて起きるはずがねぇんだし。」
「決めつけるんじゃない。中将閣下も警戒は緩めるなと仰っていたし気を抜くべきじゃないだろう。」
「ゼクス中将ねぇ……凄い人なのはわかるけどよ。有名な第三機甲師団もこんな辺境じゃ形ナシだよな。やっぱり鉄血宰相への協力を拒んだから飛ばされたのかねぇ。」
「こ、こら、滅多なことを言うな。あらぬ噂が立ったらどうする?」
兵士が呟いた言葉を聞いた交替の兵士は慌てた様子で指摘した。
「へいへい、真面目だねぇ。ま、とっとと交替して俺は寝させてもらうぜ。数分くらいオマケでもいいだろ?」
「まったく…………」
同僚のいい加減さに交替の兵士が呆れたその時、何かが爆破する音が聞こえてきた。
「なんだ今のは……!!!」
「あ、あれは……!?」
音に気付いた兵士達が音が聞こえた方向を見つめるとカルバード軍の基地の一部が炎上していた!
「な、なんだありゃ!?砲撃でも受けてんのか!?どこかの師団が動いてるってことかよ!?」
「馬鹿な!そんな話は聞いてない!クッ……とにかくゼンダー門に連絡を―――」
そして兵士達が行動に移ろうとしたとき、何かが飛んで来る音が聞こえてきた。
「な、なんだ……」
「まさか――――」
するとカルバード軍の基地がある方向とは別の方向から飛んできた砲弾が監視塔に命中した!
「う、うわあああああっ!?」
「て、敵襲!?一体どこから――――」
突然の奇襲に兵士達は驚いて砲弾が来た方向を探して周囲を見回すと、再び何かが飛んで来る音が聞こえ、音が聞こえた方向を見つめた。
「あ…………」
「女神よ――――」
すると砲弾が次々と監視塔に命中し、監視塔は炎上し始めた――――――!
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