第10話
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べてリィンを見つめ、二人はそれぞれ起き上がった。
「そういえば、私を強いって言ってくれたけど……貴方だって色々と頑張ってるじゃない?実習ではリーダーとしても引っ張っていってくれてるし。」
「はは、自由行動日に似たような事をしてるからな。―――でも、まだまださ。”自分”から逃げてるようじゃ。」
「え…………」
静かな表情で語ったリィンの言葉の意味がわからないアリサは呆けた。
「前に”自分を見つける”なんて格好つけた言葉を言ったけど……本当は、ただ逃げてるだけじゃないかって不安に駆られる時がある。家族からも――――自分自身からも。」
「…………………その、ご家族とあまり上手く行ってないの?」
「いや、血は繋がっていなくても両親とも俺を慈しんでくれている。妹とは最近すれ違いが多いけどまあ、仲は悪くはないと思う。全部……俺自身の問題なんだ。」
「リィン……………………」
重々しい様子を纏って答えたリィンの話を聞いたアリサは心配そうな表情で見つめた後考え込み、やがて口を開いた。
「―――でも、そういう風に言えるってことは……多分、前に進めるきっかけが掴めたってことでしょう?」
「!」
アリサの指摘に驚いたリィンは目を見開いた。
「ふふっ、もらった言葉をそっくりそのままお返しするわ。いつも、どれだけ恥ずかしい言葉を臆面もなく言ってるか…………少しは自覚するといいんじゃない?」
「はは……―――参った、一本取られたよ。そうだな、俺も少しずつ前に進んで行けるんだよな。学院に入って、Z組のみんなや同級生や先輩達と出会えて……―――こんな風にみんなと同じ時間を共に過ごすことで。」
ジト目のアリサに見つめられたリィンは苦笑した後今までの出来事を静かな笑みを浮かべて思い出してアリサを見つめた。
「ええ、きっとそうよ。この特別実習だってきっと私達の糧になるわ。だから―――――」
リィンの言葉に頷いたアリサだったが何かに気付いた。
「こんな風に”みんな”と…………?」
そしてある言葉が気になったアリサが首を傾げたその時
「あー、コホン。」
ユーシスが咳払いをする声が聞こえ、声を聞いたアリサが驚いて振り向くといつの間にかZ組のメンバーが二人を見守っていた。
「うふふ、さすがリィンお兄さん。予想通りの展開ね♪」
「……………………」
携帯型のビデオカメラでリィンとアリサの様子を録画しているレンは小悪魔な笑みを浮かべ、ガイウスは静かな笑みを浮かべて二人を見つめていた。
「!!!あ、あ、あなた達!いったい何時からいたの!?」
「『―――でも、そういう風に言えるっていうことは……多分、前に進めるきっかけが掴めたっ
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