第三百五十話
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第三百五十話 牛乳を飲んで
美樹はビルガーとファルケンを連れて一階に降りた、使い魔達はそれぞれ美樹の肩に停まっている。そのうえで降りたのだ。
そしてキッチンの冷蔵庫を開けてそこから紙パックの牛乳を出してその牛乳をコップに注ぎ込んで一杯飲んだ、そうして。
牛乳を一杯飲んでからだ、笑顔でこう言った。
「やっぱり美味しいわね」
「はい、牛乳はですね」
「美味しいですね」
「飲むとね」
それだけでというのだ。
「何かほっとするわ」
「牛乳はカルシウムが多く良質のタンパク質です」
「ですから余計に気が落ち着きますね」
「やはり優れた栄養があります」
「栄養の王様とさえ呼ばれていますし」
「そうね、飲まないよりもね」
牛乳があればとだ、美樹も言う。
「飲む方がずっといいわね」
「はい、まさにですね」
「その通りですね」
「ではこれからはですね」
「牛乳を飲まれますぁ」
「そうするわ、美味しいから」
言いながらだ、美樹はコップにまた牛乳を注ぎ込んだ。白いコップの中に入っている牛乳もまた純白である。
「これからもね」
「やはりその方がいいですね」
「ご主人様は育ち盛りですね」
「身長以外にも栄養が向かいます」
「だからこそ」
「ええ、背が伸びても」
例えそうなってもとだ、美樹は言った。
「もういいわ」
「大きくなられても」
「それでもですか」
「変に意識して飲まなかったり食べなかったりするよりもね」
むしろというのだ。
「極端に健康に悪くない限りはそうするわ」
「わかりました、ではその一杯もですね」
「飲まれますね」
「そうするわ、美味しいから」
まさにそれが為にというのだ。
「それで塾に行くわ」
「牛乳でエネルギーも補給して」
「そうしてですね」
「そうするわ、牛乳飲んで元気を出して」
実際にまた飲みながら言う。
「塾でも頑張るわ」
「では及ばずながら私達も」
「そうさせて頂きます」
使い魔達も美樹に彼女の両肩から応える、そしてだった。
その一杯も飲み終えた美樹は塾の鞄を持ってそのうえで塾に向かう、その時に使い魔達にこうしたことを言われた。
「牛乳を飲まれるとやはり違います」
「お元気です」
牛乳を飲まない時よりもというのだ。美樹もその言葉を受けて明るい笑顔で塾に向かった。
第三百五十話 完
2016・6・9
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