第四章
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「昼寝三昧とはいかないのね」
「そうだ、世の中そうはいくか」
「働くものだ」
「本当によくわかったわ」
そのことがとだ、由貴は忌々しい声で応えた。そしてだった。
由貴がもう毎日過ぎた昼寝はしないと約束するとナマハゲ達は部屋を出て何処かに去っていった。その時時計を見れば五時で由貴は娘をまた寝かしたうえで娘を見守りつつゲームなり読書なりをした。そして六時半になると夕食の用意をしてだった。
家に帰ってきた夫に夕食の時ナマハゲ達の話をした。この時最初に夫にナマハゲ達は彼だったのかと問うた。
だが羽久は由貴にだ、こう答えた。
「会社に確認しろ、誰でもな」
「会社で働いていたっていうのね」
「ああ、管理部にいた」
彼の職場にというのだ。
「資料をチェックしていた」
「雇ったとか」
「役者さんをか?」
「そういうの?」
「あるか、大体あんなのマンションを歩けるか」
「無理ね」
「そもそも不法侵入だ」
ナマハゲ達が人間ならというのだ。
「するか、大体ナマハゲ何処から出て来て何処に帰った」
「急に出て来て急に消えたわ」
「そうだろ、だったらな」
「羽久君がしたんじゃないの」
「祖父様が言ってた、ナマハゲは何処でも出て来るってな」
秋田だけでなく、とだ。羽久は夕食の御飯をおかずのゴーヤチャンプルと共に食べつつ言った。
「秋田だけじゃなくてな」
「大阪でもなのね」
「そして怠け者や悪ガキを怒るんだ」
「あなたの言う通りなのね」
「そんなものだ、だから昼寝ばかりしていたらな」
「また出て来るのね」
「わかったらいいな」
「ええ、もう昼寝ばかりしないわ」
由貴もこう答えた、ジャガイモとタマネギの味噌汁を飲みつつ。
「小雪ちゃんちゃんと見ているわ」
「そういうことでな」
「じゃあ今度の休日何処に行くの?」
今度は彼女から提案した。
「それで」
「そうだな、テーマパーク行くか」
「三人でね」
「そうするか」
「ええ、じゃあ小雪ちゃんと三人でね」
「楽しくな」
羽久は由貴の言葉に笑顔で応えた、そしてだった。
次の休日一家三人で八条テーマパークに行った、由貴は小雪をベビーカーに入れてそのうえで夫と共にテーマパークに入った。そのうえでまだ何もわかっていない感じの娘を見て夫に言った。
「この娘も私みたいによく寝る娘になるのかしら」
「そうかもな、けれど寝るのもいいけれどな」
「程々にっていうのね」
「怠けにまでいかない位にな、さもないとな」
笑ってだ、羽久は娘と妻の顔の両方を見て笑って言った。
「またナマハゲが出て来るからな」
「そうね、もうナマハゲは沢山よ」
由貴も笑顔で応えた、そのうえですやすやと眠っているか周りをまだ何もわかっていないながらも笑顔で見回して
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