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Killer
第一編
第1章
戦だってよ、勝手にやってろ。

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「ここが今日から貴様の住む部屋だ。分かったか?」
『(・д・)チッ…っせーな。』
「(ムカッ)っ貴様ァ…。」
とりあえず案内された部屋に入る。
何ということでしょう。
広く、そして何も無い部屋ではありませんか。
『何もねぇな。気のきかねぇな。茶とか刀とか、渡すもんがあんだろーが。』
ブツブツと文句を言っていると襖が閉じられた。
「煩い。貴様にはこんな待遇で十分だ。」
三成は鼻を鳴らし来た道を戻っていった。
沈黙。
『…スマホも話し相手もいないし。なんなんだよ戦国時代。』
とりあえず何も無いから寝ようか。
もしかしたら現代に帰れるかも知れないし。


『……ん?…あー。そうか。寝てたんだっけ?』
いつもと違う天井に違和感を覚え、記憶が覚醒した。
ゆっくりと起き上がる。
ふとした拍子に手に何かが当たる。
『何これ…』
刀…?
廊下からドタドタと走る音がする。
ピシャァンッ!
「何をしている!?馬鹿が!」
『うわ三成だ。何があったの?』
「うわとはなんだうわとは。そんな事より戦だ。戦。早く支度しろ馬鹿が。」
『あんたはまぁいちいち余計な一言が入ってきやがって。』
「言わせておけば貴様…ってそんな事を言っている場合ではない!戦支度をしろ!」
とは言われても具足がない。
このまま戦えと言うのだろうか。
死ぬんだけどな。
「あぁもう牛か貴様は!具足は俺が持ってくる!」
俺はどうしていればいいんだよ…?

「……なかった。」
『はああぁぁぁぁ!?俺は死ねと?俺は要らんと!?』
「そういうことではない!仕方がないだろう!」
ないなんてことがあっていいのか戦国時代。
「貴様のその手元にあるもの。それは貴様の武器だ。」
『これが?刀っぽいけど刃がついてないよ。』
「それは鉄刀と言う。貴様にはそれで十分だ。」
まあいっか。こっちには包丁持ってるし。
「何かあったら隠れていればいい。」
『え』
そして腕を引っ張られる。
「走れ馬鹿!」
『っるっせー!』
引かれるまま三成の後ろをついて行った。
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