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渡り鳥が忘れた、古巣
渡り鳥が忘れた、古巣【C】
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の電話をした。泰弘は「これからは、我が家に、唄の上手いシンガーがいる。日本に帰るのが、益々、楽しみだ」と言って、喜んでくれた。Miss.MILAI(未来)にもスピーカー・モードで電話をした。Miss.MILAI(未来)は、JATCの専務さんの息子さんなら、大丈夫」と、MARIA(マリア)に言ってから、直弘に「私はMARIA(マリア)に、何も、してやる事が出来なかった。でもMARIA(マリア)は、私の宝物です。これからは、直弘さん、MARIA(マリア)の事を、宜しく、お願いします」と、涙声で言った。MARIA(マリア)が換わり、英語で「違うよ、ママは、置引き犯の私を拾って、ここ迄、育ててくれた。ママから一杯、愛を貰った。ママから沢山、教えて貰った。私、ママが大好きです」と、大泣き声で言った。感動する、ワンシーンだった。傍にいた直子と、出勤前のキクとヨネが、貰い泣きで、目頭を押さえていた。直弘は「力の限り、MARIA(マリア)を幸せにする様に、頑張ります」と言うと「有難う御座います」と、Miss.MILAI(未来)が涙声で言った。
朝の早い農業に、従事している直弘に取って、二つの店への送迎は、少々きつかったが、愛がそれを、吹き飛ばした。送迎は、一週間続いた。最終日、フィリピンパブのフィリピ―ナより、花束を贈呈された。フィリピ―ナが直弘の頬に、祝福のキスを仕様としたら、MARIA(マリア)が「駄目!」と、言って拒んだ。フィリピ―ナが「焼餅は、未だ、早いよ」と、言って笑っていた。ラストに二人はSleepy Lagoonで踊り、Endless Loveを唄った。フィリピ―ナ達の目に、祝福の涙が光った。
斯して、MARIA(マリア)は、一週間後、フィリピンパブと弁当屋を、退職出来た。
古民家に、同好会の仲間達が、集まっていた。中に、青年議員の、魁の姿も在った。行動力、旺盛な彼は、同好会の仲間達から、サクソフォンを教わっていた。直弘とMARIA(マリア)に、仲間達から、お祝いの言葉が続き、クラッカーが鳴り響いた。彼等が持参した食材やケーキで、細やかなパーティーが始まった。仲間達が吹奏楽を奏でた。習い始めて日の浅い、青年議員の、魁のサクソフォンだけが、ミスを繰り返していた。釣られてMARIA(マリア)も唄った。
庭で、一佳と一緒に、山羊と戯れていたDREAM(ドリーム)が居間に入って来て、青年議員の魁に向かって「You poor(貴方は下手)」と、言った。英語が分からない(かい)は、直弘に聞いた。直弘は彼に、態と(わざと)「[貴方は上手です]と、DREAM(ドリーム)が誉めている」と、教えた。(かい)は喜んでDREAM(ドリーム)に「サンキュー、サンキュー」と、笑顔で言った。DREAM(ドリーム)が、不可解な顔をしていた。MARIA(マリア)とキクが、噴き出す笑
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