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渡り鳥が忘れた、古巣
渡り鳥が忘れた、古巣【B】
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JICA)の一員でフィリピンを訪れ、置き引き犯のMARIA(マリア)と出会った。しかもMiss.MILAI(未来)は、そのまま、フィリピンに住み付き、預貯金の全てを使い、小さな孤児院まで造った。出会った時、MARIA(マリア)には、名前が無かったのでMiss.MILAI(未来)が、MARIA(マリア)と云う、名前を付けた。Miss.MILAI(未来)は、翻訳が主な仕事で、孤児院の子供達を養う為に、畑も作っていた。MARIA(マリア)は、Miss.MILAI(未来)を「ママ」と呼び、慕う様になった。ナイト・クラブは、知人の日本人がオーナーで、Miss.MILAI(未来)が、唄が上手いMARIA(マリア)を、ナイト・クラブに紹介してくれた。温情家のオーナーの話しに依ると「Miss.MILAI(未来)は、若い頃、恋人が居たらしい。恋人は、金の掛かるスポーツに没頭し、金も時間も費やしていた様だ。恋人がMiss.MILAI(未来)の誕生日に、プレゼントを、したそうだ。その時、彼女は[この贈り物を店に返して、代金を欲しい。その代金で、子供達の物を買いたい]と、言ったそうだ。恋人は、怒って、プレゼントを持ち帰ったが、代金は持って来なかった。それ以来、恋人とは、音信不通に成った様だ。社会貢献の精神が有る彼女は、考え方の違いを、恋人に感じ、別れた。交際中の頃、彼は、真っ黒に日焼けした、真っ白な歯の青年で、そこから零れる、彼の笑顔が、彼女は好きだったそうだ。しかしながら、今も、彼は、金の掛かったスポーツ施設で、自己満足の為にトレーニングに、邁進しているそうだ。私もMiss.MILAI(未来)の考えに、共鳴し、貴方をシンガーとして雇った。この国の大半の若者が、職にあぶれ、食べるのが精一杯で、スポーツをする金も、時間も無いのが、現実だ」と、彼女の過去と、自分の考えを教えてくれた。Miss.MILAI(未来)が、好んで口にする言葉は、そのお金で、何人の困っている人を、助ける事が出来ますか?で或る。その想い出は、MARIA(マリア)に取って、大事な宝物で在った。今、孤児院には、10名の子供がいる。Miss.MILAI(未来)は、40歳を超えた年齢だが、未だ、結婚はしていなかった。MARIA(マリア)は、常日頃、Miss.MILAI(未来)に、給料6500ペソ(\15000)の中から、節約して仕送りをしていた。孤児院を卒業した子供達からの仕送りは、Miss.MILAI(未来)の大切な収入だった。MARIA(マリア)は、DREAM(ドリーム)に「MARIA(マリア)の、コンドミニアムに行こう」と、言った。「うん」とDREAM(ドリーム)は、笑顔で答えた。二人は深夜の歩道を、手を繋いで歩き始めた。MARIA(マリア)は、唄を小声で口遊み始めた。唄は日本語だった。コンドミニアムに着いた。部屋は
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