機動戦艦ナデシコ
1403話
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シェリルをメインに据えたライブの話が持ち上がり、それに向けて一生懸命動いてはいるのだが、だからと言って賊軍との戦いが収まっている訳ではない。
当然ナデシコ世界ではいたる所で賊軍と討伐軍の戦いが行われている。
そんな中で火星には全く手を出してくる者がいないというのは、シャドウミラーを刺激したくないと思っている者が多い証拠だろう。
賊軍にしても、シャドウミラーの実力はファブニールの一件で身に染みて理解しているだろうし。
また、ニヴルヘイムが近くにいるという事で、サツキミドリ2号も何だかんだと未だに戦闘に巻き込まれてはいない。
だが、それ以外の場所ではかなり戦闘が激しく行われていた。
そして……ネルガルの月ドックから緊急の連絡が入ってきたのは、そんな戦いが続いていた、とある日の事だ。
「……で、俺達に月ドックの援軍に協力して欲しい、と?」
『ああ。僕が言うのもなんだけど、月ドックはこっちの派閥なんだ。まぁ、当然だよね。相転移エンジン搭載艦を建造してるんだし』
シャドウミラーが連合軍に売った相転移エンジンは材料の持ち込みという事で、かなり値段を抑えてその相転移エンジンを使った戦艦が建造されていた。
月ドックにしてみれば、相転移エンジンを入手する切っ掛けとなったのはアカツキが……正確にはアカツキが力を入れていたナデシコあっての事だ。
そうなれば会長派になるのはそれ程不自然な事ではないんだろう。
勿論社長派の者が1人も紛れ込んでいないなんて事は考えていない。
実際、ナデシコの中にも10人を超える社長派の人間が潜り込んでおり、またその10人に買収されて協力した者達がナデシコを内部から破壊しようとしたという話を聞いている。
本当ならナデシコを奪おうとしたらしいのだが、ナデシコのマスターキーはユリカが持っており、そのユリカがアカツキを裏切るような真似をする筈がない……というか、アキトに軽蔑されるような真似は絶対にしないという表現の方が正しい。
もう1人マスターキーを持っている人物はアカツキだが、そのアカツキが社長派に協力すると考えるのが有り得ない。
その結果、ゴート率いる警備員達が相転移エンジンを爆破しようとした社長派を取り押さえたとかなんとか。
……ちなみに、アカツキの命を狙うという選択肢もあったと思うのだが、それに関しては怖くなったのか、それとも隙がなかったのか、結局実行される事はなかったらしい。
まぁ、プロスペクターとかも結構強いし、アカツキ自身も会長という立場にも関わらず、ある程度身体を動かす事は出来る。
その辺を考えると、結果としてアカツキを襲っても無駄になっていたのだろうというのは確実だったんだから、間違いじゃないんだよな。
「相転移エンジン搭載艦か。……賊軍にとっては出来れば
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