第9話
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その後依頼を片付け、昼食をご馳走になったリィン達は昼からの依頼の消化をして集落に戻ると集落の人が使っている導力車が故障しており、集落の人々が知る導力技術で作られた物の故障を直せる技術者を呼ぶ為に、技術者がいる湖の近くにある小屋に向かった。
〜ラクリマ湖岬〜
「……どうやら中に誰かいるみたいだな。」
小屋の中から人の気配を感じたリィンは呟き
「中にいる人は話にあった例の御老人かしら?」
小屋の中にいる人物が件の人物かどうかをレンはガイウスに尋ねた。
「ああ、たぶん釣りから戻られたんだろう。」
「フン、なかなか優雅な暮らしをしているじゃないか。」
ガイウスの話を聞いたユーシスは鼻を鳴らし
「……どうするの?」
アリサはリィン達に判断を仰いだ。するとリィンは扉をノックして中にいると思われる人物に声をかけた。
「ごめんください!いらっしゃいますか!」
「おお、開いとるぞ。遠慮なく入ってくるがいい。」
「!」
リィンの言葉に返した老人の声を聞いたアリサは目を見開いて息を呑み
「どうしたの、アリサお姉さん?」
アリサの様子に気付いたレンは不思議そうな表情で首を傾げてアリサを見つめた。
「……?えっと、失礼します。」
アリサの様子に首を傾げながらもリィンは仲間達と共に小屋の中に入った。
「あ―――――」
部屋の中でパイプを吸っている老人の姿を見たアリサは呆け
「……ご隠居。ご無沙汰しています。」
ガイウスは老人に会釈をした。
「おお、ガイウス。半年ぶりくらいじゃの。それとアリサ、直接会うのは5年ぶりになるかな?」
「え。」
「あら、もしかしておじいさんってアリサお姉さんの……」
親し気な様子でアリサに声をかけた老人を見たリィンは呆け、ある事に気付いたレンは目を丸くして老人とアリサを見比べた。
「お、お、お……お祖父様っ、どうしてこんな所にいらっしゃるんですかっ!?」
アリサは口をパクパクさせた後信じられない表情で声を上げた。その後リィン達は席に座って改めて老人の話を聞き始めた。
「フフ……まあ見当はついておるじゃろうがあらためて自己紹介と行こうか。グエン・ラインフォルト。そちらのアリサの祖父にあたる。よろしく頼むぞい。トールズ士官学院・Z組の諸君。」
「こ、こちらこそ。リィン・シュバルツァーです。」
「お初にお目にかかる。ユーシス・アルバレアだ。」
「レン・ブライトよ。よろしくね、グエンおじいさん。」
老人――――アリサの祖父であるグエンが名乗るとリィン達はそれぞれ自己紹介をした。
「ふむ、なかなか見所のありそうな面々じゃ
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