第9話
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な。いや、しかし5年も経つと見違えるほど成長したの〜。背はもちろんじゃが、出てるところも立派に出て。うむうむ、本当にジジイ冥利につきるわい♪」
アリサの身体をよく見て感心したグエンの言葉を聞いたリィン達は冷や汗をかき
「お、お祖父様!本当に……!今までどうしてたんですか!?す、全て放り出してルーレからいなくなって……!どれだけ私が心配したと思ってるんですかっ!?」
アリサは呆れた後グエンを睨んで声を上げた。
「一応、季節ごとには便りを出しておったじゃろう?お前がシャロンちゃんに届けた手紙もいつもちゃあんと読んでおるしな。」
「だ、だからと言って……!……5年も前からここでずっと暮らしてたんですか?」
「うむ、もっとも1年中、暮らしておるわけではないが。1年の半分くらいは、帝国に戻ったり、大陸各地の知り合いの所に遊びに行っておる。」
「そう……だったんですか。」
今まで知らなかった祖父の5年間の行動を知ったアリサは複雑そうな表情を浮かべた。
「その、グエンさん。どうやら俺達の実習についても詳しくご存知だったみたいですね?」
「まるで俺達が来るのを待っていたような様子だったな。」
「うふふ、もしかして通信でレン達が来ることについての連絡を受けていたのかしら?」
リィンの疑問を聞いたユーシスは呆れた表情で指摘し、レンは意味ありげな笑みを浮かべてグエンに訊ねた。
「ふふ、集落の運搬車が壊れたというのは偶然じゃが。実習の期間中、お前さんたちが訪ねてくるだろうとは思っていた。イリーナの連絡にもあったしな。」
「!?か、母様と今でもやり取りをしてるんですか!?」
グエンの説明を聞いたアリサは信じられない表情で尋ねた。
「まあ、必要最低限じゃが。我が娘ながら、仕事が楽しくて仕方ないようだからの〜。やれやれ、どこでどう育ったらあんな仕事中毒オーバーホリックになるのやら。」
「……………………」
呆れた表情で母親(イリーナ会長)の事を語るグエンをアリサは複雑そうな表情で見つめ
「……………………」
アリサの様子に気付いたリィンはジッとアリサを見つめていた。
「さて、コーヒーも飲み終えたしとっとと修理に向かうとするか。ガレージで工具を取ってくるから少し待っておるがいい。そうじゃガイウス。大岩魚が何匹か釣れたから持って行ってくれんか?」
「ええ、ありがたく。」
そしてグエンとガイウスは小屋を出て行き、その様子をリィン達は見守っていた。
「………RFグループ先代社長、グエン・ラインフォルトか。名前だけは知っていたがずいぶん軽妙な老人だな。」
「クスクス、とても大企業の社長だったとは思えない愉快なおじいさんね
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