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第二十五話
第二十五話 尻尾
ライゾウもタロも使い魔である。だから人間の言葉も話せるし少しだが魔力もある。この世界では他の動物の寿命も長かったりするので彼等の魔力も大きくなったりするのである。
こうした使い魔は魔力が高くなるにつれて変化がある。その一つとして尻尾が増えたりするのだ。
「ねえタロ、ライゾウ」
華奈子は二匹に尋ねてきた。
「どうしたの?御主人」
「二人共尻尾は増えたりしないの?」
「尻尾!?」
二匹はそれを聞いて素っ頓狂な声を出した。
「尻尾が増えるって?」
「うん」
華奈子は何気無い顔で頷いた。
「ほら、二人共使い魔だよね」
「うん」
「華奈子のね」
「だったらさ、魔力も持ってるし。やっぱり尻尾とか増えていくの?」
「あれはちょっと法則があってね」
タロが説明をする。
「魔力が高まるとどっかでそれを現わしたりするんだ。その一つが尻尾なの」
「そうだったの」
「他にも毛や目の色で現わすこともあるよ。魔力が高まると色が変わる場合もあるんだ」
「そうなの」
「例えばおいらの目の色は今は黒だよね」
「うん」
ライゾウの言葉に頷く。
「けれど魔力が高まればこれも変わるんだ。青くなったり緑になったり。最高位で金色だったかな」
「じゃあライゾウも何時かは目が金色になるのね」
「偉くなればね」
彼はそう言った。
「もっともおいらはそこまで偉くなるつもりはないけれど」
「そうなんだ」
「僕も今は黒の虎毛だね」
今度はタロが言った。
「うん」
「けれどね、魔力が高くなると変わるんだ。最後は白金色になるんだったかな」
「プラチナブロンドね」
「そうだよ。けれど僕もそこまで偉くなるつもりはないな」
「どうしてなの?ライゾウも」
「御主人と一緒にいたいからね」
タロはこう述べた。
「あたしと?」
「そうだよ。御主人と一緒にゆっくりとしていたいし」
「華奈子だと楽できるからね、ドジだし」
「もう」
ライゾウの言葉に一旦は頬を膨らます。
「つまりあたしの側でぐうたらしたいわけね。呆れた」
「まあそういうことだね」
ライゾウは悪びれない。
「下手に魔力が上がったら華奈子も上がらなくちゃいけないし。そうなったらおいら達も華奈子も大変になるしね」
「コツコツと、ゆっくりやっていけばいいさ。焦らずにね」
「まあそうするか」
「そうそう」
「それが楽だし」
「こら、ライゾウ」
「あ、いけね」
華奈子に叱られて頭を抱え込む。だが華奈子は怒っていながらも機嫌がよかった。二匹の言葉が嬉しかったからである。
第二十五話 完
2005・7・14
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