第8話
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実習内容をこなしていたリィン達は実習内容の一つを用意した依頼者の一人であるゼクス中将に詳しい話を聞く為にゼンダー門に向かってゼクス中将がいる司令室を尋ねた。
〜ゼンダー門〜
「よく来てくれた諸君。フフ、集落しっかりと長旅の疲れを癒せたようだな。」
「ゼクス中将、お疲れ様です。おかげさまでしっかりと体を休められました。」
「昨日はお忙しい中、馬まで用意していただいて……」
「なに、さしたる手間でもあるまい。せっかくのガイウスの帰郷だ。あれくらいの配慮は当然だろう。」
「ありがとうございます。士官学院への推薦といい……中将には本当に感謝しています。」
アリサの言葉に答えたゼクス中将の話を聞いたガイウスは会釈をした後ゼクス中将を見つめた。
「学院への推薦……?」
「そういえば、ガイウスお兄さんとゼクスおじさんは昔からの知り合いみたいよね……?」
「正規軍中将と北方の遊牧民……いまいち接点が想像できんが。」
ゼクス中将の話を聞いたリィンは首を傾げ、軍人と遊牧民であるゼクス中将とガイウスが知り合い同士である事を疑問に思ったレンとユーシスは不思議そうな表情で二人を見比べた。
「ハハ、無理もあるまい。言うなれば、彼は―――私を救ってくれた恩人でな。」
「恩人……?」
「1年ほど前……私がこのゼンダー門に赴任したばかりの頃の話だ。馬で高原を視察していた所に、狼型魔獣の群れに囲まれてな。そこへ十字槍を持って馬で駆けつけてくれたのがガイウスだったというわけだ。」
「そんなことが……」
ガイウスとゼクス中将の出会いを聞いたアリサは驚きの表情で二人を見比べた。
「フフ、あの時は無我夢中でした。」
「いや、見事なものだったぞ。私が魔獣の群れを相手に慎重に間合いを計っていた中……たった一人の若者が颯爽と現れ、あしらってみせたのだからな。」
「と、当時でもまだ16歳くらいよね?」
「……とても真似できんな。」
「うふふ、やるじゃない、ガイウスお兄さん♪」
「はは……さすがガイウスというべきか。」
ゼクス中将の説明を聞いたアリサとユーシスは驚き、レンとリィンは感心した様子でガイウスを見つめた。
「ともかく、あれ以来中将には親しくしてもらっている。オレが学院に入れたのも中将の推薦あってこそだろう。」
「フフ、有望な若者に何がしかの道が拓ければと考えてのことだったがな。こうして再会できたこと……嬉しく思うぞ、ガイウス。」
「フフ……オレもです。」
その後リィン達はゼクス中将の依頼内容を聞いた後、達成する為に行動を開始し、ゼクス中将から手配魔獣の特徴やどこにいるかを聞いた後馬で高原をかけ
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