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STARDUST唐eLAMEHAZE
第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#22
戦慄の暗殺者[ 〜Rebirth Chronicle〜
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きたと言っても過言ではない。
 しかし、目の前の少女には、
正確には 「今の」 少女には、
“全くソレが存在しなかった”
(こいつは! こいつにはッ!
私に対する 「憎悪」 、紅世の徒に対する 「憎悪」 が無いッ!
こいつは! “私が憎くて” 怒りを燃やしているわけではないッ!
一体何なんだこいつは!? こんな異様な心理を持つ
フレイムヘイズは初めて見るッ!)
 一体こいつは、“何に” 突き動かされている? 
 突如 “狩人” の胸中に刻み込まれた、一つの疑問。
 しかし、ソレは紅世の徒である彼には、決して解くことの出来ない永久の謎。
“人間ではない彼には”、永遠に理解出来ない一つの想い。 
 その想いに突き動かされた少女は、尚も存在を圧搾するような力を
刀身の柄に込める。
 想いがシャナを、突き動かす!
(おまえが! 自分の欲望の為だけにトーチにしてきた! 殺してきたッ!
数多くの人間達! その人達にもきっと! 私にとってのアラストールやヴィルヘルミナ、
ジョセフやホリィのような存在がいた筈よッ!
それを……その存在を……無惨に……虫ケラみたいに……ッ!)
 そして、もう一人。
 自分にとっての “アイツ” のような存在を持つ者も。
 きっと。
 その認識と同時に、痛烈に湧き上がる灼熱の咆吼。 
「そんなヤツ!! 絶対に赦せないッッ!!」
 火を吐くように吼えたシャナに連動して、急速に振り抜かれる紅蓮の大刀。
「ッッッッッッッッラアアアアアアアアアァァァァァッッッッ!!!!」
「な、に……ッッ!?」
 想いの爆裂と同時にシャナの全身から灼熱の剣気が噴き上がり、
渾心の力の籠もった大太刀がソレに後押しされて全速で振り切られ、
フリアグネの躰を手にした長剣 “ウィンザレオ” ごと後方へ弾き飛ばす。
 拮抗状態が解除されると同時に、シャナは爪先に細く炎気を即座集束、
一度視線を向け吹き飛ばされたフリアグネの落下地点を算出すると。
「ッッッッだぁぁぁぁッッッ!!!」
 鋭い駆け声と共に足下の瓦礫を強く踏み割り、
ギリギリまで引き絞られた弾弓の如く跳躍する。
 なんとか空中でバランスを建て直し、
練熟の体捌きで着地するフリアグネの遙か頭上で、
少女は鮮麗に一廻転すると落下重力を利用し、
さらに背後より込めた膂力で全身を強く弾き飛ばして加速を付け、
上空から強烈な廻転遠心力を乗せた大上段の一撃を
全体重を込めて撃ち堕とす。
 その、紅い陽炎に彩られた凄絶なる姿、
正に(あぎと)を開いた紅龍が如く。
 旋空墜刃。天翔の輪舞。
『贄殿遮那・炎牙ノ太刀』
遣い手−空条 シャナ
破壊力−A スピード−B 射程距離−C(最大上空10メートル)
持続力−E 精密動作性−D 成長性−
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