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STARDUST唐eLAMEHAZE
第一部 PHANTOM BLAZE
CHAPTER#22
戦慄の暗殺者[ 〜Rebirth Chronicle〜
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んでしまったりするわけないッッ!!」
 口元に笑みを浮かべた愛らしい表情とは裏腹に、
マリアンヌの声は悲哀に充ち何度も何度も頭を振って
シャナの言葉と目の前の現実を否定した。
「事実よ。おまえも王の “従者” だったのなら潔く受け止めなさい」
 虹彩を射抜くような鋭利な眼光で、
再びシャナは異論を許さない強い口調でマリアンヌに宣告する。
「王を討滅した以上、もうおまえに用はない。無益な討滅も好まない。
おまえはすぐにここから立ち去って、この事実を “アノ男” に伝えなさい」
 そう言ってシャナは一度瞳を閉じ、強い決意と共に真紅の双眸を見開く。
「そして、アイツを 『星の白金』 を討滅したいのなら
“今度はおまえ自身が直々に出てきなさい” とね」
 そうマリアンヌに己のメッセージを完結に告げる。
 その脳裡に甦る、この世のありとあらゆる存在を完全に超越した、
一人の男。
 その名は、『DIO』
 叉の名を “邪悪の化身” 『幽血の統世王』
 アノ男の全貌は、いまでも計り知れない。
 アノ男が最後に見せた黄金の「光」の正体は、今でも想像すらつかない。
 でも。
 それでもッ!
「あと! これも伝えてッ!」 
 胸中に唐突に湧き上がった何よりも熱い一つの使命感、否、
それよりも遙かに強い感情にシャナは頬を朱に染めながら出来るだけ速く、
しかし的確に伝える。
「 『星の白金』 空条 承太郎はッ! フレイムヘイズで在るこの私が護るッ!
おまえなんかに指一本触れさせないとねッ!」
 早口でそう口走りながらも、無意識の内に心の中で競り上がってくる、
己の力に対する疑念。
 果たして、本当に、そんな事が可能なのだろうか?
 その、真実(ほんとう)能力(チカラ)は疎か、
本来の主力である 『幽波紋(スタンド)』 すらもを使っていない 「生身」 の状態で
手も足も出なかった自分が。
 再びその世界を覆い尽くすような存在を前にして
果たして “そんな事” が出来るのだろうか?
 でも、そんな大言壮語を吐きながらも、何故かシャナは恐怖も絶望も感じなかった。
 状況は、アノ時より遙かに悪くなっていると言って良かった。
 このほんの数日の間に、『法皇』 の名を冠する手練の 「幽波紋(スタンド)戦士」 や
たった今討滅した “狩人” フリアグネのような存在が先陣として
来襲してきたという事実。
 この事から類推して出る答えはただ一つ。
 アノ男の現世と紅世、両世界の支配体系は、
もうほぼ完璧に整いつつあるという事。
 そう、明日にでもこの世界の存在全てがそのバランスを決壊させて、
潰滅してしまったとしても不思議はない。
 でも、それでも、自分は何も恐れない。
 だって、あの時とは決定的に
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