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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(碧篇)
第46話
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〜オルキスタワー〜



「宰相閣下……今、何とおっしゃられた?申し訳ないが今一度、繰り返していただきたい。」

マクダエル議長は席を立ってオズボーン宰相を睨んで質問した。

「フフ、お望みなら何度でも。――――クロスベル警備隊は解体。さらに、他国の治安維持部隊をクロスベルに常駐させること……それが一番現実的だと申し上げた。」

「……ッ!」

「…………………」

オズボーン宰相の意見を聞いたマクダエル議長は唇を噛みしめ、ディーター市長は真剣な表情で黙り込んでいた。

「お、お待ちください!宰相閣下は、不戦条約の条項をお忘れではありませんか……!?」

するとその時クローディア姫が声を荒げてオズボーン宰相を睨んだ。

「ああ、武力でクロスベル問題を解決しないよう努める、ですか。しかし別に侵略をすることを意味している訳ではありません。――――民間人を恐怖に陥れた軍隊もどきの役立たずな組織など解体すべきだと言っているのです。」

「!」

しかし不敵な笑みを浮かべて言ったオズボーン宰相の言葉を聞いて目を見開いた。

「実際、クロスベル警備隊など両帝国軍、または共和国軍の前には存在しないも同然です。高性能な装甲車にしても所詮、戦車の前では紙切れ同然。義賊紛いの事をしていた”六銃士”とやらの力は確かに強いが所詮は個人の力。軍隊の前では意味がありますまい。そんなものに高い維持費を使うなら他国の戦力に安全保障を委ねる―――それが”自治州”ごときには一番効率がいい在り方でしょう。」

「……いささか乱暴すぎる意見に思えますが。」

「その『他国の戦力』というのはどこを指しているのかな?まさか宰相閣下ともあろう人が歴史的経緯を忖度(そんたく)もせず、エレボニア軍などと言わないだろうね?」

「もしくは”宗主国”である事を主張してかつて敵対していた我がメンフィル軍とでも言うつもりですか?」

不敵な笑みを浮かべて語ったオズボーン宰相の説明を聞いたアルバート大公は厳しい表情で意見し、オリヴァルト皇子とレン皇女は尋ねた。

「ハハ、そうは申していません。―――ですが必要ならば過去の因縁を水に流してでもエレボニア軍の力を提供すべきでしょう。それがゼムリア大陸西部の平和と発展に繋がるのならば。」

「くっ……」

そして不敵な笑みを浮かべて言ったオズボーン宰相の言葉を聞いたマクダエル議長は悔しそうな表情で唇を噛みしめた。

「……まあまあ。皆さん、そう熱くならずに。宰相閣下の提案は私もいささか強引に思えますな。―――ただまあ、警備隊などという軍にもなりきれない治安維持組織が中途半端というのもわかります。」

「ふむ、それでは?」

「そこで提案なのですが、警備隊は規模を大幅に縮小……変わりに
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