第44話
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、エリィは不安そうな表情で黙り込み、ティオは複雑そうな表情になり、ランディは目を細めて考え込んでいた。
「フフ、休憩時間も終わりだ。話はここまでとしておこう。―――ああ、帝国政府からは特に勲章を贈るつもりはない。下手に『平民』に勲章を贈ったら貴族勢力がうるさいのでね。」
その後ロイド達は部屋を出た。
「……お前達、運が良かったな。あれほど上機嫌な閣下はあまり見られるものではない。」
ロイド達が部屋を出るとエレボニア軍将校は意外そうな表情で言い
「え……」
「おいおい……なんの冗談だ?」
将校の言葉を聞いたロイドは呆け、ランディは目を細めて尋ねた。
「お前達のことを気にいったということだろう。重い言葉かもしれんがまずは受け止めてみるがいい。―――私の立場から言えたことではないがな。」
ロイド達に伝えた将校は部屋の中に入って行った。
「……途轍もなかったわね。」
「つうか、化物すぎんだろ……」
「……ああ、なんていうか立ってる次元が違う気がする。―――ティオ、大丈夫か?」
「はい……何とか。あの人から伝わってきた炎のイメージが強烈すぎてめまいを起こしましたけど……」
「無理ないよ……あたしですら何か見えた気がしたもの……」
「それにとんでもない”覇気”を晒し出していたな……リウイ陛下ほどではないとは言え、普通の人間が出せるような覇気ではないよ……」
「”鉄血宰相”か……まさに怪物って感じだね……クロスベル程度なら一呑みしてしまいそうだな。」
「―――でも、俺達を嬲るために呼び出したわけでもないだろう。大統領や殿下もそうだけど……俺達に興味があったというのも嘘じゃないと思う。なら、いい勉強をさせてもらったと考えた方がいいかもしれないな。」
「フフ、言うじゃない。」
「……貴方のそういう所はちょっと真似できないわね。」
「ああ……ポジティブすぎんだろ。」
「ロイドのその前向きさには俺も見習わないとな。」
口元に笑みを浮かべて言ったロイドの言葉を聞いたワジやエリィは静かな笑みを浮かべ、ランディは笑顔になり、リィンは口元に笑みを浮かべ
「で、でも確かに……落ち込んでも仕方ないですよ!」
「そうですね……得られた教訓は活かさないと。」
ノエルは真剣な表情で言い、ノエルの言葉にティオは頷いた。
「とにかく休憩時間も終わりだ。ダドリーさんの所に戻って、会見の結果を伝えておこう。」
その後ロイド達はダドリーに会見の結果を伝えた後、警備に戻った。
そして『西ゼムリア通商会議』の後半が始まった…………!
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