第44話
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黙り込んでいた。
「エレボニア帝国政府代表、ギリアス・オズボーンだ。諸君のことはレクターから色々と聞いている。それでは残りの休憩時間、話に付き合ってもらおうか?」
そしてロイド達はそれぞれソファーに座ってオズボーン宰相と話を始めた。
「……それで、宰相閣下。お話に付き合うというのは一体どういう……?」
「どうやら、大抵のことはすでにご存知みたいですが。」
「なに、単なるおしゃべりだ。もしくは意識調査と言い換えてもいいだろう。」
「意識調査……」
ロイドとティオの疑問に答えたオズボーン宰相の話を聞いたノエルは不思議そうな表情をした。
「ああ、直截に尋ねよう。……君達はこのクロスベルがどれだけ持つと考えている?」
するとオズボーン宰相は不敵な笑みを浮かべて信じられない事を尋ねてきた!
「ッ……!」
「また露骨な質問だね……」
オズボーン宰相の質問を聞いたロイドは唇を噛みしめ、ワジは疲れた表情で言った。
「フフ、別に他意はない。ただ栄枯盛衰は歴史の常――――滅びなかった国は存在しない。ましてや導力革命によってあらゆるものが加速し始めたこの時代において……この因縁の地がどこまで現状のままでいられると思う?」
「……そ、それは…………」
オズボーン宰相の質問を聞いたエリィは不安そうな表情で答えを濁し
「――――い、いつまでもです!守ろうという意志が自治州の民にあるのならば!」
「ノエル……」
ノエルは真剣な表情で叫び、ノエルの言葉を聞いたロイドは驚いた。
「そう、意志は常に重要だ。時に趨勢をひっくり返し、歴史そのものを動かすこともまれではないだろう。人は無力な存在ではない。私もその可能性を信じている。」
「そ、それじゃあ……」
オズボーン宰相の話を聞いたノエルは明るい表情をしたが
「―――だが、その意志同士がぶつかり合った場合はどうだ?」
「……!」
口元に笑みを浮かべて尋ねたオズボーン宰相の質問を聞いて驚きの表情で黙り込んだ。
「簡単だ―――小さな意志はより大きな意志に呑みこまれ、その火勢を大きくするだろう。そして生まれた業火が地上に幾つも現れた時……あらゆる正義と倫理は灼熱に溶け、世界は一面の炎に包まれる。――――そんな光景が容易に幻視できるのではないか?」
「……ぁぁ………」
「……ううっ……!」
「…………………………」
そして不敵な笑みを浮かべて言ったオズボーン宰相の言葉を聞いたティオは身体を震わせ、ノエルは悔しそうな表情で唸り、ランディは目を細めて黙り込んでいた。
「……確かに……両帝国や共和国に比べたら『小さな意志』かもしれません……ですが……大きな
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