第6話 火に油を注ぐ
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て通学路である変態の橋に差し掛かったところで、別の殺気交じりの嫉妬の視線が士郎を襲う。
(衛宮士郎ッッッ!!!)
(去勢もせずお姉様の真横に居るなんて、分不相応なのよッッ!!!)
(愚物がッ!恥を知りなさいッ!!)
「っ!?」
今度こそはっきりと感じた士郎は再び周囲を見渡すと、そこには同じ川神学園の制服に身を包んだ女子生徒達に、後方に何人かの男子生徒達が自分を睨み殺さん位に殺意交じりにまっすぐこちらを見続けていた。
「?」
これに士郎は困惑を極める。
それは何故自分が彼らからそんな目で睨み付けられるか、身に覚えが微塵もないからだった。
しかし士郎には無くとも彼らには有る。
だが彼らは士郎に文句を叩きつけようとせず、ギリッと音が聞こえて来そうな位に歯を食いしばるだけだった。
理由はある。昨日の夕方の件で、次似たような事をすれば最悪停学だぞとくぎを刺されているが、そんな事位であればと彼らは反論した。
だが、この問題のある意味中心人物たちにも何かしらの注意を呼びかけねばならんなと言われた事により、片っぽは兎も角百代お姉様・モモ先輩には迷惑をかけるわけにはいかないと、断腸の思いでそれを了承したのだ。
そんな彼らの思いを知ってか知らずか、もう片方の人物である百代は、士郎に殺気交じりに睨み付けている彼らが自分のファン達である事に気付いた。
「オイ、お前――――ッッ!?」
そう声を掛けようとしたところで、百代も背筋に悪寒が走ったのを感じた。
その元凶は当人である士郎すらも知らない、衛宮士郎様愛好会のメンバーだった。
(雌犬がぁあああああ!!)
(抜け駆けなんてしてぇえええ!!)
(ぼきゅの士郎きゅんから離れろぉオオオオ!!!)
殺気交じりの睨み付けだけしかしていないのは、百代のファン達と同様の理由だ。
そして――――。
「っ!?な、なんだ?」
士郎と百代と共に登校中のシーマも、何故か悪寒を感じた。
その理由は、今迄の士郎と百代のファン達とは違い、固まらずに様々な方向からの熱がこもった視線によるものだった。
(シーマ君たら、可愛い?)
(しーまきゅんたら、きゃわいい?)
(囲いたい〜?)
(食べちゃいた〜い・・・・・・グフ?)
(やっべ、マジ押し倒したい系〜)
ショタコンと正確には違うのだが男の娘好きのハイエナたちが、餓えている様に熱い視線を送っているのだ。
・・・・・・・・・・・・・・・最後、誰か特定できそうな人物もいたような気がするが。
それは置いといて、恐らく既にシーマのファンクラブも出来上がっているのはまず間違いないだろう。士郎同様に本人の了承なしで。
そんな中から抜け出す為、シーマが行動
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