六十三話:“正義の味方”
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「悪が正義に敗れるのは必然か。だが…悔いはない。下らん人生であったが……最後は君のおかげでやりごたえのある…良い人生になったよ。……くくく…ははは…! はーはっはッ!」
最後の最後まで狂った笑いを響かせる男の姿は畏怖すら感じさせた。肉体が完全に崩れていきまともに動く部分は口だけになってもスカリエッティは叫び続ける。生涯最高の賛辞を宿敵に送るために。
「喜べ、我が宿敵ッ! 君の願いは―――ここに叶ったッ!!」
悪を討ち、弱きを救った“正義の味方”へ賛辞を送りスカリエッティは消え去る。跡形もなく、この世のどこにもその痕跡を残さずに、風に乗り散っていった。
だというのに、彼の嗤い声だけはいつまでも―――切嗣達の耳に残り続けるのだった。
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