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魔女に乾杯!
20部分:第十九話
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第十九話

                   第十九話  ゴーレム
 巨人が五人の前に立っていた。そして彼女達を見据えていた。
「嘘・・・・・・」
 華奈子達は言葉を失っていた。
「何で貴女がゴーレムなんて」
「不思議かしら」
 紫の魔女は華奈子に尋ねてきた。
「私がゴーレムを使えるのが」
「こんな高等な魔法を」
 ゴーレムは限られた優秀な魔法使いにしか使えないのである。当然子供に扱えるシロモノなどではない。だからこそ驚いているのである。
「使える人は使えるのよ」
 それが紫の魔女の答えであった。
「力があればね」
「じゃあ貴女にはそれがあるっていうの!?」
「ええ、勿論」
 魔女は涼しげな声でそう答えた。
「だから今ここにいるのじゃないかしら」
「くっ」
「さて、どうするの?」
 今度は紫の魔女が問うてきた。
「私のゴーレムと戦う?それとも逃げるのかしら」
「馬鹿にしないで」
 華奈子がキッとして言葉を返した。
「あたし達はね、貴女なんかには負けないわよ」
「あら」
「こんなゴーレムだって」
 今度はゴーレムを見据える。
「絶対に勝ってやるんだから。何さ、こんな人形を」
 言いながら杖を前に構えた。
「燃やしてやるんだから」 
 そして炎を放った。火の玉がゴーレムに襲い掛かる。しかしそれでも魔女は笑ったままであった。
「燃やすことができたらね」
「えっ!?」
 だがそれに気付いたのは遅かった。既に魔法は命中していた。しかしそれでもゴーレムは立っていた。
「そんな、火の玉受けても平気だなんて」
 火の玉は空しく消えてしまった。ゴーレムには全く効いてはいなかった。
「そんな火の玉じゃゴーレムは倒せないわよ」
「クッ」
「じゃあ今度は私が」
 春奈が前に出た。そしてシャボンの嵐をゴーレムに吹きつける。
「火が駄目ならこれで」
 青いシャボンがゴーレムを包む。その中には水がたっぷりと入っているのだ。
 しかしそれも効果はなかった。ゴーレムは平然とその場に立っていた。
「水も駄目なんて」
「風ならどう?」
 美樹が鎌イタチを放つ。しかしそれも弾き返された。
 三人の攻撃は何の効果もなかった。たまりかねて赤音が出ようとしたがそれは梨花が止めた。
「梨花ちゃん、どうして!?」
「駄目よ、どのみち効果がないわ」
 彼女はそう言ってそれを止めたのであった。
「あのゴーレムには私達の攻撃は通用しないわ」
「じゃあどうすればいいの!?」
「わからない」
 残念そうに首を横に振った。
「どうすればいいのか。けれど」
 声が凛としたものとなった。
「やらなくちゃいけない。そうでしょ、華奈子ちゃん」
「うん」
 華奈子はそれに頷いた。そしてあらためてゴーレム
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