一話 繰り返す四日間
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────雷鬼。
……あぁ、お前を救うまで俺は諦めないからな。
繰り返される時間をナツキ・スバルは何度、体験したのだろうか?
数えるのも馬鹿らしい程、ナツキ・スバルはその時をその日をその時間を繰り返し、何度も何度も殺されるのだ。
それでもナツキ・スバルは諦めない。
必ず、助ける。
────そう、約束したから。
そして時は巻き戻り、ナツキ・スバルの異世界生活は再び始まる。
これはRe:スタート。
無限に繰り返され。
死のループを繰り返し、そのループに気付かないナツキ・スバルの繰り返される四日間の物語である。
────あれ……?
一瞬ボーッとして────?
グサッ。
「痛ってぇ!?」
毎度お馴染みの光景だった。
そんなお馴染みの光景を目の当たりにしたラムは。
「また指を切ったのバルス?」
「あぁー。今回も盛大にやっちまった」
若干、涙目になりながら俺は切った指先を舐める。
馬鈴薯の皮むき中に意識を逸らすとは俺も修行が足りないな。
「大丈夫ですか、スバル君?」
「なんのなんのこれくらいの傷なら唾でも付けりゃ治るよ」
レムは心配そうに俺の指先を見つめてている。
その優しさが胸に染みるぜ……どっかのバカ姉も少しは心配そうにしてくれてもいいのにな。
「それにしても今日はやたらと忙しいな」
さっきからずっと馬鈴薯の皮むきしてるけどその数は一向に減らず、レムはせっせと働き続けている。
おい、そこの姉。ふかし芋ばっかりせず妹を手伝えよ。
「あら、バルス。
明日の事はロズワール様から聞いてないの?」
「ん? なんの話だ?」
「明日、ロズワール様のご友人のご令嬢が屋敷に遊びに来るそうです」
────初耳なんだけど。
「へぇー。ロズっちの友人ねぇ。
……なんか想像するだけで」
ヤバそう……いや、絶対ヤバイ奴だろ。
「待てよ、友人のご令嬢……?
って事は金持ち……?
いや、それよりご令嬢?」
「ロズワール様のご友人は来られないとの事です。
明日いらっしゃるのはそのご友人の娘だそうです」
「OK、それは理解した。
でも、この馬鈴薯の件は?」
明日の支度の準備って言うなら理解できるけど……この馬鈴薯の量は。
「なんでもその方はとても馬鈴薯好きとの事で……念には念を入れてこの屋敷にある全ての馬鈴薯を」
「いや、流石に多すぎでしょ!?」
「念には念です。
備えはあって損はありません」
俺は調理済みの馬鈴薯料理と皮むき中の馬鈴薯を
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